天羅万象昔語


天羅万象・零 (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

天羅万象・零 (ログインテーブルトークRPGシリーズ)


 昨日のエントリの続き。

 私は元々天羅万象というゲームがそれほど好きではなかった。日本の戦国時代とサイバーパンクを合わせたような、なんというか、ごった煮のような世界設定がどうも性に合わなかったからだ。…今の自分を思うと考えられない話だけどw

 それがある時、セッション仲間の一人が「和風のRPGをやりたい」と言い出した。当時和風のTRPGというとほとんど選択肢がなく、仕方なく本棚から引っ張り出したのが「天羅万象」だった。ところが…いったんやり始めたら止まらないというか、感性が合ったのかすっかりハマってしまった。

 「天羅万象」の最大の特徴は「業システム」というルールにある。これは今はかなり変更されているので「旧・業システム」とでも呼ぶべきかもしれない。
 それまでのTRPGは、キャラクターの性格設定に関するルールがあっても、たいていは「君のPCは○○という性格をしている。その性格に反する行動を取った場合はペナルティで××」というものだった。つまり、行動を制限する形だ。GURPSがその代表格といえるだろう。
 ところが天羅万象は「因縁」と呼ばれるPCの性格・行動指針に反する行動を取っても、いかなるペナルティもない。そうではなく、「因縁に沿った行動をするとボーナスがもらえる」というルールだ。
 人間不思議なもので「○○をしてはダメ」と言われるとやる気がなくなるが「○○をしたらボーナスをあげよう」と言われると張り切る。
 そんなわけで、プレイヤーは一生懸命、因縁に沿ったカッコいいロールプレイをするにはどうすればいいか頭を捻り、場面を盛り上げてくれる。


 …だが、ここで終わらないのが「旧・業システム」の恐ろしいところだ。