- 作者: 清松みゆき,グループSNE
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 1996/12
- メディア: 大型本
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さて、フォーセリアサーガのメインストリームであるソードワールドRPG(ここで触れるのは1の方)には、帝国がない。皇帝を名乗る人間がいないのだ。外部に対して積極的に侵略戦争を仕掛ける国家もあまりない(ロドーリルくらいか?)。後にソードワールドRPGでロードス島を遊ぶために発表されたアドインをみる限り、これはゲームデザイナーの設計思想の違いに起因すると見られる。
ロードス島戦記のデザイナー、水野氏はヒロイックなTRPG,英雄の存在を好む。派手な展開もご都合主義も大好物である。ロードス島戦記で「最初から最後までただの冒険者」だった登場人物がどれだけいるかを考えればよくわかるはずだ。
逆に、アレクラスト大陸のメインデザイナーである清松氏は、ヒロイックな展開や英雄物語を好まない。レベル10近いサンプルキャラクターでも一冒険者であることは珍しくないし、彼がマスタリングしたキャンペーンの登場人物が国家の中枢や英雄的立場にいることはまずない。
そして、フォーセリアにおけるもう一つの「帝国」も、水野氏がデザインしたものである。