次世代機の行くべき道は?

45nmプロセスのXCGPUを搭載した新スリム版Xbox 360の正体


なぜXbox 360は45nm化でPS3に後れを取ったのか


 記事の主旨としては、XBOX360の美麗なグラフィックを表現するための特殊なアーキテクチャのゆえに、基盤の小型化、本体の薄型化でPS3に半年の遅れを取ったということ、そしてPS3、XBOX360ともに、PS2の時ほど回路の微細化によるチップ生産コストの低減が見込めないということが述べられている。
 どうしてこの時期にPS3、XBOX360ともにWiiを模倣したようなキネクトプレイステーション・ムーブを発表してきたのか今一つ納得いかなかったのだが、この記事を読んでようやくすんなり事情が飲み込めた。
 つまり、PS2に比べてダイコストの減少カーブがゆるいので、次世代機を市場に送り出す準備が整わず、現行機の寿命を延ばす必要があり、現在のゲーム機を生かしつつ新しい付加価値を付けていくという意味でキネクトやムーブが登場した、ということになる。

 しかし、HD対応機であるPS3やXBOX360が市場に出たのはもうちょっと前のことになるのに、フルHD対応の液晶テレビが手の届く価格まで下りてきたのは比較的最近のことだ。そう考えると、むしろPS3とXBOX360が「早すぎた次世代機」だったような気がする。

 とはいえ、PS3やXBOX360に付加するべき新しい価値というのは、果たして本当に3D対応ソフトや身体を動かす新しいコントローラだけなのだろうか?