さらなる深奥へ

エルミナージュ I&II DS REMIX コンプリートガイド (ニンテンドーDS BOOKS)


 エルミナージュ2の話。


 ところで、どうしてレベル200近くにもなった今になってパーティ編成をいじろうとしているのかというと、エルミナージュ1&2DSremixの攻略本を買ったからだったりする。
 この攻略本、エルミナージュ2の世界設定や隠された事情、裏の背景などが書かれていたりしてなかなか面白い。これを読むと、大魔公プリンセス・ハーズのところにミルコを連れていったり、シャンティーバを復活させてみたりしたくなる──つまり、色々なイベントを見ようと思うと召喚士必須なのだ。


 で、エルミナージュの実に巧みなところは、この手の裏設定の類が「最初からは出てこない」ことにあると私は思う。
 これがもし、ゲーム冒頭から管理者ヒズベルトがどうこうとか、大魔公の野望があれやこれやとかイベントで見せられるようなストーリーだったならば──恐らく、エルミナージュの魅力は半減していた。
 普通に1周クリアする限りでは、裏(真)ルートであるウルナのことについてすら、なんとなく「あれっ?」と思うくらい。大魔公の存在については仄めかされる程度、ストーリーの流れにわずかに違和感を感じるくらいで終わる。だからこそ、先を見てみよう、もうちょっと深く知ってみようという気にさせられる。

 エルミナージュは、ゲーム冒頭から背景設定と専門用語を怒涛のように垂れ流し、プレイヤーを置いてきぼりにするようなゲームではない。
 知らない人にはただのWIZの1バリエーション、それより先を知りたい人は、クリア後の世界へどうぞウェルカム。
 この、ある意味で淡白な姿勢がハマると実に心地よい。是非、次作となる3もこの姿勢を続けていってほしい。


 そして、できれば(無印)DSに3を移植してください。お願いします、星魚様。