して、やられた

 時折こういう良質の物語に出会えるから、ニコマスはやめられない。




 色黒の社長と、事務員に向かない事務員の話。そしてその続編。


 感想を述べると即ネタバレになるのだが……。
 アイドルマスター2に基づいた物語なのだけど、2の登場人物などに拒否反応がある人も是非見てもらいたい。













 夭逝した社長と、彼が遺した765プロの運命──


 もし、961プロがあの時勝っていたら──


 不遇を託つジュピターの行く末は──


 もし美希と黒井社長が違う形で出会っていたとしたら──


 ディアリースターの物語のその後、五十嵐局長はいったいどうしたか──


 そして、黒井社長と高木社長の因縁に決着が付かなかったとしたら──。


 全てを結ぶ糸がこの物語を織り成す。
 冬馬くん、君にはアイドルよりも売れないプロデューサーの方が似合っているかもしれないよ。




 「なんで、黙ってたんですか!」
 「お前に任せる、と言ったはずだ」


 「なぜ彼女はダンスが苦手なのか──お前は考えた事があったか?」


 「なぜ黙っていたのか──君がそう問うべき相手は、私か?」