いつかその時が来る

米長永世棋聖「築いた万里の長城、穴が開いた」 電王戦敗北後の会見 全文


 メディアは面白おかしく取り上げたみたい(永世棋聖の言葉を見る限り)だけど、思ったより理性的かつ妥当なコメントで思わず頷いた。そう、まさに「車が横を走り抜けていくからといって、マラソンや駅伝に価値がないことにはならない」。そもそも将棋ソフトを作ること自体に棋士の協力が必要なのだろうし。人間が負けたというより、コンピュータの性能の進歩を素直に祝福すべきだと思う。
 読んでいて面白かったのは、永世棋聖

正直言ってボンクラーズの研究は1日6時間、延べ300時間くらいになるのですかね。(正確に)わかりませんが相当な時間を費やしましたけれども、プロと指す場合には全く役に立ちません。これはボンクラーズに勝つための研究をしたのであって、プロとやって現役に復帰するであるとか、自分の将棋をさらに高められたということとは全く関係の無い話でして。そこは人間相手の研究をする人間と、勝つということだけをやってくるコンピュータとは多分違うのだろうと思う。


 とコメントをしていること。私みたいな素人からすると「じゃあ、将棋ソフトでいくら遊んでも実戦の役に立たないってこと??」と思ってしまうのだが、超高次元になるとやはり相手に合わせた差し手を考えていくんだろう。逆にコンピュータは相手によって差し手は変えないはずなので、その辺で差が出てくるのかな、とも思う。