“珍しい”短編集

『世にも奇妙な物語』初のラノベ原作ドラマにオタク騒然


ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)


 古橋さんのラノベだからなぁ……今の普通のラノベとは少し毛色が違う気もするんだけど。
 このドラマ化された話、実はちょっと修正されているようだ。ヒロインの名前が「永峰はるか=永峰パルカ」となっているが、元ネタは「広崎ひかり=ピカリ」。広島と長崎、そして原子爆弾を暗示させる名前だから変更されたのだろう。とはいえ、収録されている最後の短編「むかし、爆弾が落ちてきて」の方ははっきりと原子爆弾をモチーフにした話になっている。六十年前、街を壊滅させた「時空潮汐爆弾」と呼ばれるその爆弾は、偶発的に爆心地の「時間」をとてつもなくゆっくりにしてしまい、その真下にいた少女だけが六十年前と全く変わらない姿で──という短編だ。
 収録されている短編の中でも「トトカミじゃ」とか映像化しにくいと思うんで「ある日、爆弾が落ちてきて」はいい選択だった。逆にこの短編集以外だと、ブラックロッドとかタツモリ家とか、まともにやったらアニメでも実写でも滅茶苦茶お金かかりそうな作品ばかりだし。
 ちなみに、当該記事ではいろいろ面白いコメントが紹介されてるけど、一番笑えるのは「原作ファン・アンチ双方とも上から目線で語っているつもりでいて、所詮は“オタク同士のプロレス”をしているだけ、というところだろうか。」という記者自身がぶん投げた特大ブーメランだと思う。


  |お前が|     |お前が|     |お前が| 
  | 言うな|∧∧  .|言うな| ∧∧  .|言うな |∧∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
  〃 ̄ ̄∩ ゚Д゚)〃 ̄ ̄∩ ゚Д゚) 〃 ̄ ̄∩ ゚Д゚) < 全員一致でお前がゆうな! 
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   |          お前が言うな認定委員会                     | 
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 ちなみにこの本は、私が引っ越す時に持っていくと決めた最初の50冊の本の中に含まれていた。それぐらい好きな本だ。とはいっても短編集なので、全部の話が気に入っているというわけでもない。読んだことのある人なら多分私好みの話がどれだか見当がつくと思うが、一番は「三時間目のまどか」。
 なぜお気に入りかというと、古橋さんは私の好きな作家なんだけど、書く本は「バッドエンド」とか「未完」が多く、きっちり完結した上にハッピーエンド(全部ではない)というと、これと「サムライ・レンズマン」くらいしか思いつかないからだ。