動き方次第でPCの味方にも障害にもなり得るNPCをシナリオ中出したんだけど
そのシナリオを使い回した時に別々の参加者からNPCデータについて二通りの意見が出たんだ俺のシナリオで出したNPC…基本的にはPCと同じくらいのレベルだが数が少なく、所持能力的にもPCに劣る
Aの意見…中立的なNPCなんだからPCと互角か優勢に戦えるようなデータにしておくべき。弱くて、排除するだけの単なる邪魔でしかない。レベル的にも利用し難い。
Bの意見…NPCがレベルだけでもPCと同じくらいで、PCの優位性を感じにくい。もっと弱いNPCなら味方にするにしても敵に回すにしても組し易いのに。
展開次第で敵対して戦闘になる中立的なNPCってどの辺りの強さにしておくと良いんだろう?
最初この質問への答えを書こうとしたんだけど、質問者が何のゲームなのかを明らかにしてないのでケースごとに分けて考えていったら超長文でしかもまとまらなくなってしまった。なので、代わりに私の体験談などを書いてみる。
昔の私は、中村やにおさんがおっしゃるところの「事件とNPCの背景だけ決めて展開をほとんど決めない方式」でやっていたため、セッション中に何らかの判定を行う“かもしれない”キャラとして酒場のバーテンからPCの家族まで全部データを設定していた。システムがGURPSとかだったので「一回のシナリオに登場するNPC20人のデータ作成に丸二週間」なんてこともザラだった(そしてそれらのデータの大部分は使われないまま終わった)。
ところで、私が最初にいた鳥取のメンバーは敵と味方の区別がはっきりしていて、ここで話題に挙がっているねずみ男だとか峰不二子みたいなキャラは“敵に回るんだったら悪でなくても即斬”。展開次第で敵にも味方にもなるキャラというのは出しようがなかった(敵になる可能性を察知されただけで戦闘だった)。古いTRPGゲーマーで「青箱」の添付シナリオ「恐怖の島」をプレイしたことがある人なら、「あの島で恐竜から原住民に至るまでデータの存在する生物は皆殺しにした」と言えばどれだけ殺伐とした鳥取だったか想像がつくだろう(笑)。
意識して「展開によって敵にも味方にもなる」キャラを初めて出したのは、今の鳥取で旧天羅をプレイした時だ。いずれ書く機会もあると思うが、最初のシナリオからして「二つの国が戦争をしていて、双方にNPCがいるけど、君たちはどっちにつく?」という展開だった。これは旧天羅が凄くシンプルで、NPCを作るのに1分とかからないシステムだったからだ(因縁さえ思いつけば!)。また、旧天羅ではNPCの行動を決めるために事前に因縁を作成するのは必須だったので、シナリオの主要人物のほとんどはPCとほぼ変わらないデータを持っていたし、それらの敵味方はPC側の因縁の変化に合わせて刻一刻と変わりかねないという、珍しいシステムでもあった。
反対に、その後遊んだNOVA・Rは逆に「一人のゲストが敵になるか味方になるかでキャスト側の死人が2人も3人も変わる」システムであり、あらかじめかっちりと敵味方を決めてしまうことが多かった。
最近は恐らく、後者のようなタイプのゲームが多いのではないだろうか。“殺戮者”にしても“奈落”にしても“ジャーム”にしても、敵はPCとはまったく異なる存在として設定されているため、行動の結果中立的なNPCが味方になるケースはあっても、敵になるケースは昔より少なそうだ。
また、SWやアリアンロッドのようにPCと敵を記述するデータのフォーマットが異なるゲームの場合、PC型のデータを持つキャラ同士で戦闘をすると、なかなか決着がつかずプレイが長引くなどの弊害もある。
スレッドでも助言している人がいるが「中立的なNPCが、PCの行動によって味方になってくれることがあり、その場合は“ファイト!”や“活性化”のような能力を使ってPCの能力使用回数を回復してくれる」くらいが、PCの見せ場を奪ってしまうこともなく、ちょうどいい落としどころではないだろうか(公式シナリオでもこのような処理をしているものがある)。