ほとんどフィギュアばっかりか……

【画像】おまいらの自慢のアニメやゲームや同人系のオタグッズ見せてくれ(リンク切れ)


 私は立体物とかグッズの類に手を出すことはほとんどなかったので、過去に買ったもので単体の価格が一番高かったものっていうと(希少価値という意味では)たぶん稀少同人誌の類だろう。例えば(リーフに移籍する前の)みつみ美里さんが描いた痕の本とか、一時期中古同人ショップで5桁の値段がついていたこともある(今はもう追っていないので、その後価格がどう変動したかはわからないが……)。
 ただ、高額同人誌の類の「価値」は、昔と今とでは大きく違うように私には思える。私がそれらのアイテムを追いかけていた頃は、コンシューマ/PCを問わず、ゲームソフト、画集、あるいは小説の挿絵(今のようにイラストがふんだんに使われたライトノベルがまだ少ない時代だ)にしても何にしても、なんらかの「対価」を払わない限り「絵」を入手することはできない時代だった。インターネットはまだ黎明期で自分のサイトなど持っていない絵師の方がはるかに多く、無料で利用できるイラストサイトも存在しない時代の話だ。情報の伝播する速度は今よりもはるかに遅く、物の「価値」は自分の足で店に出向いて見出すしかなかった。
 「買わなければ、好きなイラストレーターの絵が見れない」状況だったからこそ、大枚をはたいてでも本を買ったのだ。
 今はどうか? むしろ「好きなイラストレーター」ができるきっかけそのものが「無料で見れる何か(イラストサイト、動画サイト等々)」であることすら珍しくなく、コンテンツに対価を支払うのは「その先」に進むための手段になっているように感じる。構図そのものはソシャゲに似ているだろうか。特に「無料の部分で満足するなら、対価を払う必要すらない」という点においては。

 そういう意味では、無料では決して入手することのできない「デジタルではないモノ」つまりフィギュアやグッズの価値は、相対的に増している、のかもしれない。