例の大きな祭りの日・再来


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 もう去年の例大祭から1年も経ったのか……って感じだけども(厳密には今年は去年より時期が早い)。


 今年も後輩がサークル参加していたので挨拶がてら遊びに行ってみた。最初の印象は「あれ? 去年に比べて随分人が少ない?」というものだった。出展していた後輩も「今年は人が減った気がします。艦これに取られましたかね〜」と言っていたのだが……。
 挨拶を終えてあちこちを回ろうとカタログを改めて見直して驚いた。なんと対象年齢によるゾーニングがちゃんとされている!(成年向けが独立したスペースになっている)
 例の性的描写にまつわる規制絡みなのかもしれないけれど、去年の感想にも書いたように、例大祭コミケより参加者の年齢が平均的に低い気がしたので、これはとても英断だったと思う。入り口で年齢制限をかけない以上、これが一番望ましい対応だろう。いろいろな意見はあるだろうが、私は高く評価する。
 もちろん──ゾーニングの基準とか(私は別に監視しに行ったわけではないではないので細かく見たわけではないが、ほぼ裸に近いポスターが全年齢向けのブースに飾ってあったりした)いろいろな課題はあるだろうけれども、やらないよりは絶対にいい。


 ただ、改めて思ったのは、やはり成年向けが許されるブースと一般向けのブースでは、参加者の密度も熱意も違った。やはりそれはエネルギーの源泉の一つなのだな、ということが一つ。


 それともう一つは、東方というジャンルの強さだ。これはアレンジ音楽や二次創作ゲームなど、いろいろなベクトルに二次創作が広がっている東方ならではの展開だ。後輩は「艦これに人を取られたかも」と危惧していたけれど、とんでもない。一般向けオンリーでこれだけのファンを動員できるイベントはそうそうない。艦これではとても無理だろう。ましてや一般向けオンリーの創作向けイベント等と比べたら、人数も熱気も段違いだ。
 カタログを見る限り、今回の例大祭だと成年向けのブースは全体の1/5程度である。ということは、参加サークルもそれくらいの割合だということになる。これと同じゾーニングコミケで可能かと言われたら──ほとんどのブースが成年向けになってしまい、ゾーニングそのものが意味を成さないかもしれない。「今年のこの状況は『東方』という作品の『強さ』をまざまざと見せ付けてくれた」というのが、今年の例大祭に参加した、私のあくまでも個人的な印象である。