真に恐ろしいのは……

ペルソナ4 ザ・ゴールデン】6話まとめ 足立回! 鬱すぎる…(リンク切れ)


 P4Gやってないんで、足立のコミュを見るのはこれが初めて。
 なんか、誤解を恐れずにいうと、ジョジョ第4部の吉良みたいなイメージ。
 性格とかは全然似てないんだけど、DIOとかタナトスとかみたいな「強大な敵」を描いた次の作品に現れる敵が「私やあなた、あるいはその隣にいそうなごく普通の人間のようだけど、どこかが決定的に違う存在」っていうのから受ける印象が私の中ではシンクロする。
 吉良も川尻しのぶとの絡みがなければ、単に「殺人に快楽を覚えるシリアルキラー」っていうキャラだったんだろうけど、何の変哲もない大家とのやり取りやストレイキャットとのシーンがあった後、その流れのままカップルを殺戮する──別に二重人格とかでもなんでもなく、普通にそれが彼の心の中では同居している──そのことこそが、吉良を凡百のジャンプ連載作品の単なる「悪役」とは異なる存在にしていた。そしてそれは、足立にも共通する要素のように私には思えるのだ。

 「悪い事をする敵」というものは「心に弱さ」を持った人であり、真に怖いのは弱さを攻撃に変えた者なのだ。
ジョジョの奇妙な冒険46巻巻頭より)


 作者の荒木氏はこう言っている。とはいえ、心に弱さを持たない人間などいるだろうか? 恵まれてる(ように見える)人から押し付けがましい(と感じる)好意を受けてうざったいと思うこと、目立つことなく植物のように平穏な人生を歩みたいと願うこと、それそのものは決して珍しい「感情」ではない。しかし、吉良と足立はその「珍しくない感情」を常人では考えられない方向に向ける。キラークイーンで死体を跡形もなく吹き飛ばすことも然り、マヨナカテレビも然り。つまりそれはどちらも、荒木氏がいう「弱さを攻撃に変えたキャラクター」ではないだろうか?