人類を超える日

[CEDEC 2014]将棋でプロを倒したAIが,次に狙うのは人狼。「人狼知能」プロジェクトに迫る


 え? これ、人狼のプレイヤーとして参加して人間と区別がつかないレベル、つまりチューリングテストで人間を誤魔化せるレベルまで行くってこと?
 だとしたら……だとしたら。もちろんそれが容易いことでないのは重々承知の上だけれど──ここで挙げられた10年後か、15年後か、あるいはさらにその何年後かもしれないが……TRPGのGMをコンピュータが代行することもいずれは可能になる、と? もちろん、シナリオを作るところは「想像力」の範囲の問題で、そこをコンピュータがカバーするにはさらに高いハードルがあるだろうけれど、シナリオさえ与えられればジャッジとしてのGMが可能なレベル、「ルール」と「シナリオ」さえ与えられれば、AIがそのシナリオに許される範囲での「裁量」を振るうこともできるようになるならば……もちろん、ゲームを楽しんでいるわけではないにしても、雀荘の店員のようにAIが足りないプレイヤーを補充して、あたかも人間のように振る舞うことだって可能だろう。
 オンラインセッションで人間と遊んでいると思っていたら、自分以外全員AIだった、なんてこともゆくゆくは可能になるのか。ユートピアなんだかディストピアなんだかわからない世界だ……。