ドラゴンへの道(前編)


 ここのところ本文が短いエントリが続いていたのは、仕事が忙しかったというのもあるが、DQXのストーリークエストを進行するのに熱中していたからである。そんなわけで、攻略のような自分向けのメモのような、どっちつかずの記事などを書いてみる。


 以降、DQXの激しいネタバレを含むので折り畳む。












 今回進めたのはバージョン2.0の最後である魔勇者アンルシア戦から、飛竜に乗れるようになるまでだ。これは運営に一言言いたいのだが、ボス戦が多すぎる。2.0のラストから現実装分の2.3の前半に到達するまでに、ボス戦だけで21戦もあるのだ。後発プレイヤーが追いつこうと思うとげんなりする量である。これらに低レベル対象のボス戦はなく、全て現在の最高レベルであるレベル80を前提とし、しかも楽に勝てるといえるものはほとんどない。まぁ、それを1週間かそこらで進めようというのが無茶だという話もあるが……。
 とはいえ、私程度のへたれでもキャラ作成から今に至るまでのボス戦は全部ソロで勝てているので、パーティ必須のバランスにはなっておらずマイペースに進められるのは評価できる。


 今回突破口になったのは、ソロでは絶対無理だと思っていた「ウサギを追って」というボス戦について、役に立つまとめ記事を見つけたからだ。私はソロでボスに挑む時、両手剣バトマス、賢者、僧侶(自分僧侶)という組み合わせが多いのだが、このバトマスを魔法使いに変えた編成で攻略している記事である。この編成が意外に有効だった。特に「HPが低めの敵がたくさん出てくるボス戦」が非常に楽になる(「ウサギを追って」はちょうどこのパターン)。
 このゲームはFF11と違い、信頼できる範囲睡眠魔法のようなものはない。多数の敵と戦うボス戦だと、数を減らすまでどうやって敵の攻撃を凌ぐかが問題で、凌ぎきれなければ負けになるパターンが多い。ところが、魔法使いは複数の敵を同時に攻撃する魔法を持ち、しかもこれまたFF11と違い、敵が多くても威力が減衰しない。このため、敵の数を一気に減らすことができるのだ。前に書いたとおりサポート仲間の盾役はAIの行動パターンからいって用をなさないことが多く、逆説的な意味でパーティが全員後衛であっても問題ないのである。
 他にバトマスをアタッカーにする編成との違いとして、魔法使いのAIは基本的に敵と距離を取ろうとする、というのがある。敵を中心とした範囲攻撃などを避けてくれるのだ。また、魔法使いと敵との距離が離れるため、アタッカーを回復しようとする僧侶もバトマスに比べ敵との距離が遠めになり、被弾が減る。ただし、主なダメージ源が魔法になるのでMP回復のための薬品類は大量に消耗する。


 サポート仲間を探すにあたっては、攻略サイトなどを元に以下の条件を考慮した。


魔法使い・攻魔600以上。これは高ければ高いほど戦闘が楽になる。マヒャデドス修得は特に条件にしなかったが、結果的に600以上の魔法使いはほぼマヒャデドス修得済なことが多い。

賢者・攻魔500以上で零の洗礼修得済。特に後者の条件は絶対。

僧侶・回魔500以上。天使の守り修得済。これも後者の条件は絶対。

 さらに、全員HP400以上が条件である。HP400以下だと敵の攻撃に1ターン耐えることができないことが多いからだ。1回だけでも耐えられればホイミで全快できる。


 これだけの条件であれば、魔法使い以外はほぼ酒場で見つかるはずだ。魔法使いの攻魔は高ければ高いほどいいので、多少時間をかけて探してもいい。なお、討伐や乱獲で重要な消費%や最大MPはそれほど気にする必要はない。どのみち湯水のように魔法の聖水を使う羽目になるからだ。また、状態異常耐性もこだわらなくていい。基本的には自分が全員にキラキラポーンを撒くのが前提だ。
 この条件の仲間を揃え、飛竜を入手するまでのボスで編成を変えざるを得なかったのが2回だけ。それ以外のボス(19戦)は全部この編成でクリアできた。
 以下に苦戦したボス戦を上げておく。なお、魔法の聖水は潤沢に持っているのが前提であり、アイテムが切れて負けたというパターンは一度もない(アイテムでの回復が消費スピードに追いつかないことはある)。
 なお、リンクとして貼り付けている動画は全て雰囲気を掴むための参考動画であって、私自身が攻略したものではない(編成等も異なる)。


第1位・グレイブディガー戦(全滅7回)

 こいつは本当に、頭一つ抜けて強い。なお、編成は上記のものではなく、「二刀流バトマス、僧侶*3」である。最初は上記の編成でチャレンジしたのだが、勝ち目が見えなかったので変更した。
 グレイブディガーの主な攻撃パターンは「激しく切り裂く」か「ジバルンバ」で、どちらも厄介。激しく切り裂くはHPが400あってもほぼ瀕死、運が悪いかテンションアップが組み合わさると即死する。これが「一撃が強い」攻撃ではなく連続攻撃であるため、聖女の守りもほとんど役に立たない。
 ジバルンバは使用後一定時間、設置した場所に大ダメージなのだが、サポート仲間はこれを避けてくれない。攻略ページには「サポート仲間がジバルンバを避けてくれる」と書かれているページもあるが、本当にどうやったら避けてくれるのか聞きたいほど直撃を食らいまくる。ジバルンバの対処のためトラップジャマー目当てで道具使いを入れたり、テンションアップ解除のための賢者を入れてみたりもしたのだが、どうもうまくいかなかった。肉入り道具使いならかなり有効だと思うが、サポの道具使いはトラップジャマーを100%使ってくれない。何より大きいのは、道具使いのAIが補助よりに設定されているらしく、アタッカーとしては今一つ頼りないという点である。また、賢者の零の洗礼は発動率は高いが、それより僧侶の天使の守りで即死しても即立ち上がれるメリットの方が大きかった。
 ヘナトスが有効だという情報もあったが、やはり補助寄りである盗賊を入れる余裕はなかった。あとはバトマスを戦士に変えて刃砕きに頼るという作戦もあるが、特技の使用頻度が不明だったため、結局選んだ手段は「相手のHPが尽きるまで殴り続け、回復し続ける」という力押しになってしまった。ただし、もし酒場で「攻撃時にヘナトス発動」の武器を持っているバトマスか戦士を見つけたら(かなりレアだが……)役に立つと思われる。



 とにかく敵の行動速度が速く、勝てるかどうかははっきり言って運である。最後に勝てたのは、ボロ負けした直後、ボタン操作ミスでMP回復もせずに再戦した時だった。つまり直前の一回と編成は変わっておらず、違いは運の要素くらいしか思いつかない。あとはできることといえば、ジバルンバで壊滅しないことを祈るくらいしかない。というのも、時限発動であるジバルンバは他の攻撃で半壊している直後に発動してしまうことがあり、これを避けるのは至難の業だからだ。


第2位・飛竜たち(全滅1回)

 これも編成を変えて挑んでいる。が、このボス戦はグレイヴディガー戦と違い、目標がはっきりしているため作戦は組みやすかった。3匹の竜(赤→青→黄)が時間差で襲ってくるボス戦で、2匹目の青が動き出す前に赤が倒しきれなければ攻撃力が足りていない。よって攻撃力を増やすしかない。
 勝った時の編成は「両手剣バトマス(無双持ち)、魔法使い、僧侶*2」である。青が動き出すまでにギリギリ赤は倒しきれなかったものの、HPを1/4までは減らせていたので、後は力押しで何とかした。さらに瞬発力を増すのであれば魔法使いをもう一人無双持ちバトマスにする方法もあるが、敵の防御力が高く魔法使いがいたほうがよいという記事を読んでいたため魔法使いを残す編成にした。注意点は黄竜の怒り状態でのいかづちを食らうとほぼ即死するので、怒り解除をまめに行うこと。ブレス攻撃が多いのでフバーハを切らさないようにすることだろうか。



 また、1位と2位のボス戦に共通するのが、ボス戦のフィールドがダンジョンの奥にあり、ショートカット等がない点だ。再戦そのもののハードルが高く、編成を変えて挑むのにも手間がかかるのだ。


第3位・恐怖の化身(全滅2回)

 上2つのボス戦とは違い運の要素は少なく、負けパターンは純粋にプレイヤーのスキルによる。このボスは戦闘中に下僕を複数召喚してくる。この下僕が攻撃力の高い魔法を連発してくるため、捌くのは非常に難しい。ただし、下僕を呼ぶのは怒り状態の時だけなので、怒り状態を即解除するのが攻略法ということになる(なお、敵のHP半減及び1/4の時点の怒り発動で呼び出される下僕は一種のサポート仲間ハメパターンであり、HPが低い下僕から片付けようと思ってもボス自身のHPが既に半減しているため、サポート仲間は絶対に目標を変えてくれず、ひたすらボス自身を殴り続け、下僕になぎ倒されてしまう)。
 自分が前衛ならば楽なのだろうが、後衛でしかも僧侶になるとこの点の難易度が上がる。一つは、スティックでロストアタックすると攻撃力が足りずミスになることが多いということ。さらに、敵の「冥界の門」という技を受けるとさらに攻撃力が落ちる。対処法は「スキルポイントを槍に全振りして槍でロストアタックする」となる。
 1回目はスティックで挑戦して敗北、2回目はスキルを振らず槍だけ持って挑戦して敗北(武器を槍に変えるだけだと、冥界の門を受けた時に攻撃力不足になる)。スキルポイントを振ってあれば攻撃力を落とされてもロストアタックを当てられる。もしスキルポイントを振っていないのであれば、前のクエストの報酬でもらった全振り直しの宝珠を使ってしまうのも一つの方法だ。



 このボス戦はダンジョンをショートカットできるため、再戦が非常にやりやすいのも特徴である。


第4位・獣魔将ガルレイ(全滅1回)

 これはグレイブディガーと逆で、運が良いと勝てる、ではなく運が悪いと負ける、という敵である。
 要注意の攻撃パターンは「突撃」。これを食らうと550ダメージなのでほぼ一撃で死ぬ。さらに、すぐ近くにいるキャラもこのダメージを食らって死ぬ。なので、一番重要なのは「サポート仲間をバラけさせる」ことなのだが、この戦闘フィールドは入り口の部分が狭くできており、ここに追い詰められるとサポート仲間はほぼ動けず殺される。このため、戦闘開始時に思いっきり前に出て敵を戦闘フィールドの中央まで誘導する。これは天使の守りより優先である(もしそれで自分が死んでも回復のために仲間が前に出てきてくれる)。
 問題は2連戦の2戦目である。2戦目は魔勇者戦と同様アンルシアが参戦し
「敵が闇の衣をまとって自己強化→
 アンルシアが勇者の光を使って敵を無力化→
 無力化中は敵の被ダメージが増えるので全力攻撃→
 勇者の光の効果が切れて闇の衣も解除される」
を繰り返す戦闘なのだが、闇の衣つきの攻撃を食らってアンルシアが即死すると闇の衣が解除できない。さらにこの時仲間が数名巻き込まれていると回復が追いつかず、強化された敵の攻撃を連発されて負けパターンにはまる。



 とはいえ、このボス戦もダンジョンをショートカットできるので、再戦はやりやすい。アンルシアが連続で攻撃されると復帰が難しいので、アンルシアの回復を優先する。またアンルシアは放っておくと勇者の光より仲間への回復を優先するため、仲間への回復も怠らないようにする必要がある。なお、こいつはマホカンタを使うため、賢者なしで魔法攻撃中心の編成にすると詰む(邪教祖サダクも同じ)。


第5位・ヘルバトラー戦(全滅なし)

 これもソロプレイヤー殺しと名高い2.1最強のボスである(それでもグレイブディガーよりはずっと楽だが……)。
 基本的には「範囲攻撃を連発してくるボス+護衛2匹」という組み合わせで、護衛の魔法耐性ダウンの効果中にボスのイオグランデを食らうときつい。キラキラポーンで打ち消したいところだが、イオグランデをまとめて食らわないように仲間と距離をとっているとキラキラポーンをかけようとした時仲間のほうに向かって走り出すので、その瞬間イオグランデを食らう可能性がある。また、仲間がバラバラになることで護衛とボスとの距離も離れ、こちらの魔法使いの範囲攻撃魔法も敵全員に届きにくくなる。
 最初の護衛が倒れるまでは回復を厚めにして何とか乗り切る必要がある。護衛が二人とも倒れれば楽になる……というより、それ以降が本番だ。敵がヘルバトラーのみになればキラキラポーンも気兼ねなく撒ける。



 ヘルバトラー戦で真っ先にやるべきことは、ダンジョンの別ルートを通って城の地下に向かい、ショートカットを開通させることである。このショートカットがあれば、このボスも再戦がやりやすい。ショートカットなしで負けると長い道中をまた最初から辿る羽目になり、心が折れる



 この他にも、邪教祖サダクや幻魔将ファズマなどてこずった敵はいたものの、上に挙げた5人のボスほどではなかった(全滅したのは上に記したのみ)。もちろん、運の要素が強く私がたまたま1回で勝てただけ、という敵もいるかもしれないが……それでも、グレイブディガーの強さは「別格」だったという印象である。