- 出版社/メーカー: ファーイースト・アミューズメント・リサーチ
- 発売日: 2017/07/07
- メディア: おもちゃ&ホビー
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あれは何だったんだろう……。
というわけで、一昨日に続いて「ゲーマーズ・フィールド21stSeasonVol.5」。みかきさんのNOVAの漫画が面白かったので、その話でも。
初版が出た頃コンベンションに行くと、ハードな世界観のせいか、NOVAやる人は皆、黒い服でカッコいい眼鏡とか掛けてました
そういうこともあった(遠い目)。マトリックスに触発されて黒い革のコート買ったりしたな〜。すっごい着づらかったけど(笑)。「セッションに行ったらプレイヤーがみんなサスペンダーしてた」なんてプレイレポがあったり……懐かしい。
判定はトランプで
「判定にハートを使うのにハートが全然出ない」「ダイヤを使うキャストなのに手元が全部ハート」というエピソード。
これ、NOVAではあるある話だけど、回避するのはなかなか難しい。
技能のスート(トランプのマーク)は自由に選べるから、単純に考えれば「参加者で取るスートをバラせば、ある程度回避可能」かとも思うんだけど、スタイルによって得意な能力値は決まっているからそこは外したくない。思うにこの漫画でも、波多野さんのいう「ハートを多く使うキャスト」はチャクラとかカタナなんじゃないかな、と推測する。
また、NOVAはパーティを組んで行動するゲームではないから、特定のメンバー用にキャストをチューンしてしまうと、メンバーが変わったときに使えなくなるのでやりたくない、というのもある。
いずれにしても、この漫画みたいに、完全に「お互いの手札が入れ替わってる」様な状態のときは、手札を交換するような特殊な技能を持ったキャストでもいない限り、なかなか状況は打開できないだろう。
ところで、FEAR系のゲームで判定にトランプを使うゲームがもう一つある。「テラ・ザ・ガンスリンガー」だ。
こちらのゲームは、NOVAに比べて「全員で西部を目指して旅をしている」というテーマの関係上、NOVAよりは決まったメンバーで行動することが多い。なので、PCをカリカリにチューンしてしまってもよさそうなものだけど、こちらはこちらで「特殊技能に使用不可スートが決められている」というルールのため、スートを自由に設定しづらく、やはり手札には苦しむことが多かった。
その「テラ・ザ・ガンスリンガー」。私は結構好きなゲームなのだが、NOVAとの差別化を図るためか、アドバンテージとかインタラプトとか、割とぶっ飛んだルールが多かった。しかし、1つだけ「これはNOVAに逆輸入してほしいなぁ」と思っていたルールがある。
それが「心機一転」という技能だ。
何かといえば簡単で、今回のみかきさんのような状況で役に立つ技能だ。「使用すると、手札を全て交換できる」。正確には「使用すると、手札を全て捨て、上限枚数+技能レベルのカードを山札から引き、上限枚数まで好きなカードを選んで、残りを捨てることができる」という技能だ。テラの手札の上限枚数は5枚*1なので、技能レベルが3なら山札から8枚を引き、3枚を捨てて5枚を手札にする、という技能である。
枚数を多く引くかどうかはともかくとして、手札を全て交換できる、というのは大きい。ちなみにこの技能、クラスに関わらず習得できる技能だったので、うちの鳥取のPCはほとんど習得していた(笑)。天羅の「幸運」みたいな技能である。*2
NOVAに慣れていると、なんだかズルい技能にも見える。NOVAはこのために、わざわざキャストの技能習得スートをバラして、死にスートを作らないようにするテクニックがあったりするからだ。とはいえ、肉体系のキャストで、手札がダイヤの2〜4しかない*3なんていう状況だと、わざと失敗して要らないカードを捨てるのも大変だ。前に社長が言っていたとおり、1キャストで1シーンにつき判定1回が目安、というセッションだと、カットシーンがなければ手札を交換するだけで4シーンもかかってしまうし、代わりのカードもいいカードとは限らない。
恐らく、テラでは使用不可スートがある関係で、バランス的な意味で「心機一転」を用意したのだろうが、一旦使い始めると非常に便利なルールだった。もっとも、これを一技能にするのも不公平だし、「1シーン、舞台裏判定の権利を放棄したら手札を全交換してよい」という、ブレカナでいう「物忌み」くらいの感覚でできないかな、と思っていた。
とはいえ、テラが世に出てから随分経ったNOVAの最新版でも、それが採用されていないということは、NOVAでは手札の交換はできないという前提でバランスが取られている、ということなのだろう。それでも、セッションが始まって手札が死んでいると「ああ、心機一転がほしいな〜」と思ってしまうのである。