鬼! 悪魔! ネイピア!

世界樹の迷宮X (クロス) - 3DS

世界樹の迷宮X (クロス) - 3DS


 セカンドパーティの編成を躊躇していた理由、それは今作のネイピア商会が、いい意味で外道だったからだ。商品の価格設定が、素材の引き取り価格込みで「ファーストパーティだけなら何とか賄えるが、“追憶の音貝”だけでレベル上げしたセカンドパーティを組むには、それ用に金策をしないと足りない」調整になっている。こういうあたりのバランス感覚はさすがというしかない。
 というわけで、装備の更新がそれ以降かからない最終盤、あるいはせめて探索が一段落したところでないと「出番のない片方のパーティ向けに揃えた分の装備が、次の迷宮で全部無駄になる」状態になる。これがセカンドパーティを組むのに二の足を踏んでいた理由である。


 そしてもう一つ。「乱れ竜の陣」への期待値が下がった理由。それはヒーローのとあるスキルによるものである。
 世界樹3の時に書いたが、乱れ竜の陣のメリットは「後衛のメンバーが自分のターンで回復していようが何をしていようが通常攻撃を引き出せる」点にある。ところが、今作の私のパーティは、特に開幕時の回復をほぼパッシブに頼っており、プリンセス以外は全員全力で攻撃している。この条件下だと、新クラス・ヒーローの「レジメントレイブ」というスキルが乱れ竜の陣のほぼ上位互換となる。
 レジメントレイブは「ターン終了時に複合属性の攻撃を与える」というスキルだが、ダメージが「そのターンに味方が与えたダメージに依存して高くなる」という特性がある。つまり、乱れ竜の陣は全員分の通常攻撃がもう一度入るスキルだが、レジメントレイブは全員分のスキル攻撃がもう一度入るスキルに近い。チャージショットを連射してからこれを撃つと、(うちのパーティの標準からは)目を疑うほどのダメージを叩き出す。そして、レジメントレイブの優れている点は、チェイス攻撃ではないことだ。チェイス元が消えて不発になるということがない。チャージショットを撃とうとしている後衛が一撃で蒸発しても、レジメントレイブ自体は発動する。
 実際は条件を揃えて試し打ちしてみないとわからないが、今作の使用で乱れ竜の陣がこれを超えるのは……なかなか厳しそうである。正直、うちのパーティのヒーローはこれを覚えて化けた。言い方を換えれば「噂通りの強さ」を発揮するようになったといっていい。
 あとはリーパーがもうちょっと何とかなってくれれば……。