安くても……?

プリンタ&ワープロ機能を搭載したMSX「ナショナル FS-4000」


 かなり後になってから、私も「当時もしMSXワープロ機能があったら、大筐体のワープロ専用機を買う必要はなかったのでは」と考えたことはあるんだけど……。
 記事のなかで「くっきり表示」が強調されてることからも分かるとおり、実は普通のMSXは文字を識別するのがかなり難しかった。解像度の低さもさることながら、精度の低いアナログ接続の特性で文字の輪郭がぼやけてしまい、それこそ「ベーマガ」の読者投稿プログラムを打ち込むのですら一苦労だった。
 後は、当時のワープロは「カラー表示」である必要がほとんどなかった(カラー印刷する機会がほぼなかった)。そう考えると、MSXワープロが普及しなかったのは、やはり需要がなかったからなのかもしれない。