普通にホラーだった


 今回も全然怖くないんだろと思ったら、開幕10割のはずなのに普通に怖い話だった……。

スマホの話

 昨日「うちのスマホではウマ娘が動かない」という話をした。そもそもこのブログ自体、昔は結構ガジェット系の話題を多く書いてたんだけど、世間が「ガジェットといえばスマホ」一色になってからは、あまり書いてこなかった。自分が持っているガジェットとして最後に触れたのは黒苺、くらいかな?

 とはいえ実は、最近──といってもここ一年半くらいのスパンだが──新しいガジェットに手を出していた。ここでまったく触れなかったのは、それらが私にとっては「痛い失敗買い物」だったからだ。特殊なガジェットが多く、自分もちょっと変わったことをしているので、直近であまり詳細に書くと特定されるのが嫌だったから書いてこなかったけれど、そろそろ時効でいいだろう。

Galaxy z flip


 まず最初に書いておくと、これについてはガジェットそのものが悪いというより、自分の情報収集不足が原因なので、誤解のなきよう。
 一時期、このブログでGalaxy z flip について触れまくっていたのにぱったりと辞めたので、勘の良い人は気づいていたかもしれない。折り畳みの好きな私が憧れていた、縦折スマホである。
 大前提として、日本で合法的に使えるGalaxy z flipを買おうとすると、auショップに行くしかない。simフリー版のgalaxy z flipは日本で正式には販売されておらず、海外版simフリー技適を通っていないからだ。
 というわけで、私はまだ発売間もなかった頃にauショップに出向き、galaxy z flipを買った。キャリアとしての契約者ではないので予約もできず、simロック解除は発売直後にはできないので、ひたすら日参した結果である。どうやらそのショップで初めて出たz flipだったらしく店員からも珍しがられ、即simロック解除を希望したらやたら残念がられたのを覚えている。

 そして、ここからが情報収集が足りなかった点である。

 私は両親の通信契約などの関係で、キャリア契約をDocomoに縛られている。なのでauにキャリア変更するつもりは最初からなかった。目論んでいたのは、z flipをsimロック解除して、docomoのキャリアで使うことだった。
 しかし、スマホについて詳しくなかった私は「simフリー端末」と「simロック解除端末」の区別がついていなかった。キャリアの端末simロックを解除すればsimフリー端末になるのだろうと思い込んでいたのだ。
 詳しい人はもうお分かりだろう。実際には、simフリー端末とsimロック解除端末は全く違う。本体の対応するすべての周波数を受電できるsimフリー端末に対して、simロック解除端末はあくまでもキャリアを変えられるようになるだけで、受電できる周波数は解除前のキャリアに縛られる。つまり、私のやろうとしていたことをすると、audocomoが両対応している周波数しか受電できない。しかも、auは周波数帯が特殊なキャリアとして有名である。具体的には、ausimロック解除端末にdocomosimカードを挿すと、docomoでもっとも重要なプラチナバンド帯が受電できなくなる。つまり電波状態が非常に不安定になるのだ。
 色々調べたり試したりした結果、私の環境ではこれは携帯電話としては使い物にならない、という結論に達した。何しろ自宅で電波が立たないことがあるのだ。docomoの端末であれば最高強度なのに、である。

 あとはsimカードを挿さずに使うかだが、私が気になっていたのは5Gに対応した後継機種が出るという情報である(今はもう出ている)。後継機種が出れば買取価格は下落するだろう。迷った末、私は買って間もない端末を手放すことにした。もう一つ気になっているガジェットがあったからだ。

f(x) tec pro1


 これも前に触れたことがある。スライド式キーボード付きスマホである。個人的には、この系譜のガジェットになくなってほしくないので、あまり悪いことは書きたくないが……。
 こちらはz flipと違い、ちゃんと技適を通った国内simフリー版が存在する。本体が対応する周波数帯も幅広く、docomoが対応する主な周波数帯はすべて受電できる。なので、電界強度的に問題はなかったものの……。
 実際に、黒苺からアプリを引継ぎしようとしたところで問題が発生した。アプリの音がガッビガビに割れる。アプリ側の問題かと思い、まずデレステ、そしてFGOで試したが状況は同じだった。正直、聞くに耐えないレベルの割れ方である。
 調べてみたが、一般的にスマホで音割れというと、ブルートゥースの問題(今回は本体の音割れなので関係ない)、あるいは本体を水没させたから(今回は箱から出した直後なので関係ない)など、そうでなければ基盤の問題……つまり初期不良であるらしい。
 次にf(x)tecPro1に限って調べてみると、まぁ出るわ出るわ……初期不良報告の数々。このメーカーはこのデバイスが初製品であり、ノウハウが少なく、またイギリスの会社であることもあって、サポートを受けるのが難しいようだ。とはいえ、私と同じ症状が出ているという人は見当たらなかった。逆にいうと、他の人に出ている初期不良は私には出ていない、ということでもあるが。

 もし日本のメーカー製品であれば、初期の基盤不良と目される以上、連絡を取って修理でも交換でも対応してもらっただろう。しかし、予約者への販売ですらパンクしているレベルの小規模な会社で、外国からの修理依頼にどこまで対応してもらえるかは疑問だ。私が買ったのは秋葉原の某店頭だが、店は物を置いているだけ、技適を通したのは日本の「輸入販売代理店」であって、どちらもサポートまでは行っていないようだ(ホームページに記載がない)。
 個人的には、もし「音の問題だけで他が文句なし」であれば手を尽くして対応を求めただろうが、そうでもない。かといって、初期不良品を売却する訳にもいかない。今後どうしようかについては考えあぐねている、というのが正直なところである。

総評

 二つの機種をまとめて総評していこう。
 今回私が探していたのは、それまで使っていたガラホ、あるいは黒苺を代替するデバイスである。それを踏まえた上での第一印象として、どちらの機種も(z flipは展開している状態)大きい。私の左手ではホールドできない。もっともこれは、カタログスペックの段階でわかっていたことだったので、問題がこれしかないのであれば我慢するつもりだったが。
 また、対応アクセサリの数が少ない。どちらの機種も特殊な形状をしているから無理もないが、せめてカバーだけは欲しいところだ。z flipだと折り畳み部分、f(X)ではスライド部分がかなり脆弱な構造となっており、恐らく落下衝撃が加わったら一発でアウトだろうと思われるので。ちなみに黒苺には対応カバーがちゃんと存在する。

 それと、f(x)について気になったのが、プレーンなAndroidが入っているはずなのに、挙動が手持ちのAndroidバイスのどれとも違ったこと。特に、戻るボタンもマルチタスクボタンもないのは戸惑った。例えば何かのアプリを使っていて、画面輝度が気になって変更した後戻ろうとすると、他のAndroidバイスだと「画面を上に向かってスワイプ」「マルチタスクボタンを押す」「表示された元のアプリを押す」と3アクションで完了するが、f(x)では「仮想ホームボタンを押す」「画面を上に向かってスワイプ」「目的のアプリが表示されるまで左右にスワイプし続ける」「表示された元のアプリを押す」となり、最低でも4アクション、開いているアプリの数によってはさらに操作が必要になる。
 そして、一番大きかったのは──これはf(x)が悪いわけではないが──f(x)を使うタイミングがなくなってしまったことだろう。キーボード付きのスマホが欲しかったのは、休日に買い物に出かけたついでにお茶を飲んだり、あるいは食事をしたりした後のちょっとしたタイミングで文章を打ちたかったからだ。しかし、今回のコロナ騒動で、そもそも外出先で飲食すること自体がほとんどなくなってしまった。飲食しないということは、ある場所に留まって落ち着いて何かをする、ということ自体がない。出かけたら一刻も早く帰るだけ、となると、キーボード自体を使う機会がなく、f(x)にこだわる理由もなくなってしまうのだ。


 ……というわけで、この二つのガジェットには悲しい思い出しかないが、では結局何を入手して何を使うことにしたか……については、また後日改めて書いていこうと思う。