確かに似ている


 このゲームをゲーセンで見た記憶はないけど、飛び蹴りしてくる雑魚、走り込んでくる犬と飛び掛かってくる犬、放物線を描いて飛んでくる擲弾砲……確かにニンジャウォリアーズに似ている……。

マジか……

togetter.com


 これはDQWで歩き回るのが厳しい天気になりそうだ……。

スタイルとアルカナ


 一昨日のエントリのちょっとした続きである。
 トーキョーN◎VAブレイドオブアルカナのどちらが好きか、と聞かれたらN◎VAと答える私だが、ことスタイル/アルカナの位置づけのルールに関してだけ言えば、ブレイドオブアルカナのルールに軍配を上げる。理由は非常に分かりやすいからだ。TRPGにおいて分かりやすいということは大事である。
 N◎VAのスタイルがそれぞれどういう位置づけになるか、一昨日のエントリでルールブックから引用したが、ペルソナ、キー、シャドウの3つのスタイルのうち、シャドウの説明が結構難しい。ルールブックには「あなた自身からも完全に隠れているもう一つの面」となっているものの、これを字義通りに取ると説明が──というより演出が難しい局面がしばしば生まれる。
 特に、シャドウが社会的地位を伴うスタイルである場合に顕著だ。
 例えば、カブト◎●、クグツ、イヌという、シノハラセキュリティサービス(SSS)に所属する警備員のキャストを考えた時(ペルソナとキーは同じスタイルにしてもよいのでこういう組み合わせも生まれる)。このキャストは他人から見ても、自分自身の認識においても護衛(カブト)だが、キャスト本人が気づかぬうちに警察官であり企業の非合法工作員でもあり、神業を使えば相手を社会的抹殺に追い込んだり、企業の不祥事を完全に隠蔽したりできる。本人すら気づいていないのに、だ。
 もちろん変化球的な演出は可能だが、直感的には理解しづらい。
 また、ペルソナはルーラーの許可があればいつでも変更可能だ。上のキャストなら、許可さえ得られればいつでもイヌ◎やクグツ◎になれる。そう考えると「あなた自身からも完全に隠れている」とは一体……という話になる。



 これに対してブレカナの、それぞれ過去、現在、未来を表すというのはイメージがしやすい。未だ訪れていない「未来」のアルカナの能力をどうやって使うんだ、という疑問については「やがて支配者(コロナ)となる素質の片鱗を見せた」とか説明も付きやすい。未来には本人のいずれそうなりたいという「夢」も含まれるからだ(ルールブック52ページ)。
 何よりブレカナのキャラクター作成、殊にこのアルカナ選択のルールが優れているところは、キャラクターを作成するだけで物語が生まれることだ。
 アルドール(闘士)=コロナ(支配者)=ステラ(英雄の介添え人)なら、かつては剣闘士奴隷だったが、今は一国の王となり、いずれは英雄を導くものになる──どこぞの傭兵王みたいな物語が、3枚のアルカナを選択するだけで生まれる。
 あるいは同じコロナでもアダマス(騎士)=コロナ(支配者)=フィニス(不死者)なら、かつては暗黒の地と言われた場所で騎士をやっていたが、王になり、住んでいた場所を追われて逃れた場所で不死者(神王)となった──どこかの黒衣の騎士のような物語も作れる。
 これは、キャラクター作成でダイスを何度も振って経歴表を作成するのとは似て非なるものだ。何故なら、実際のセッションで他のプレイヤーに対して自分のキャラクターを紹介するのに、3枚のアルカナを説明するだけで相手がどんなキャラクターが理解ができるからだ。自分はともかく他人のキャラクターの経歴表をわざわざ覚えるプレイヤーはほとんどいないだろうが、3枚のアルカナだけなら常に意識しつつセッションに臨める。



 放浪者の過去を持ち(ウェントス)、今は闇に暗躍し(ルナ)、そしていつか信仰の道に目覚める者(マーテル)。たった3枚のアルカナを順番に示すだけで、互いの来し方を、今の姿を、やがて辿る未来の運命を共有できる。本来の「タロットカード」のあり方にも近い。
 初めて知った時は心底感嘆した。「3枚のアルカナを選ぶのは、単なるマルチクラスではない」というのはそういうことなのだ。*1

*1:恥ずかしい話だがこのルールに惚れ込みすぎて、ブレカナのこの部分だけハウスルールでN◎VAに移植して遊んだことが何度もある。