英語は苦手……


 これ、英語が良くわからなくて動画の主旨が掴めず、最初はにじさんじENのメンバーがD&Dをプレイするために作ったPCをDM役のライバーが紹介してるのかと思ったけど、恐らく違う。これはENのライバーが、同じENの仲間のライバーを、D&Dのキャラクターに準えるならこう、とキャラクター作成している、という動画……だよね、多分。
 戦士も僧侶も魔法使い(ここではソーサラー)も盗賊もなく、バードとウォーロックドルイドだらけでこんなのでパーティ組めるんだろうかと思ったけど、そういう視点で作っていないのなら納得だ。


 ところで、私はTRPGが大好きで、Vtuberも好きだが、VtuberTRPGをやる動画はあまり見ていない。ホロの公式やどっとライブでもプレイ動画があったりするし、そもそもホロ1期生の白上フブキとかはかなり熱心なTRPGゲーマーらしいのだが。
 理由は簡単で「VtuberTRPGを遊ぶ」というのがかなり複雑な構図だからだ。Vtuberは視聴者の前に姿を現す時点で、既に仮初のプロフィールを持っている。例えば、獅白ぼたんならこうだ。

見た目とは裏腹にぐうたらした性格のホワイトライオン
基本めんどくさがり屋だが、一度決めた事はやり通す誠実な一面もある。
好きな言葉は「採算度外視」。ギャングタウンちほー出身、ゲームプレイはわりと効率中。強力な回復アイテムは最後まで残すタイプ。


 この上で、例えば下の動画のセッションだと「名前は下北沢スグル、男性の兵士で女性の前に立つと緊張する性格」というプロフィールを持つ。これはセッション中のPCの特徴である。



 AがBを演じ、BがCを演じる。TRPGでいうと通称レレレ(イットケイムフロムレイトレイトレイトショウ)に似た構図である。いわゆる「メタ構造にさらにメタ構造を持ち込む形」で、非常にややこしい。
 私がVtuberTRPGをあまり見ないのはこれが理由なのだが……冒頭にじさんじENの動画(私の拙い英語力による推測が正しいと仮定しての話だが)のように、それぞれのVtuberに与えられたキャラクター性を、それぞれのTRPGタイトルで再現する、というのであれば話は変わってくる。にじさんじのアンジュが「人間の錬金術師」のキャラクターを演じるというのなら、それはVtuberとして与えられたキャラクター性そのものであり、そこに新たなメタ構造は生じず、物語の構図としてはずっと簡単になる。この形でTRPGセッションをやるところまで進むというのなら……ちょっと見てみたいかも。
 ただ、どちらにしてもやるとしたら日本ではD&Dよりクトゥルフになってしまうだろうというのが、私にとっては残念なところだが。