バルターズゲート3は結局まだ買っていないのだが、この作者の動画を色々見ている限り、割とTRPG版に忠実に作られているようだ。特に原作の12のキャラクタークラス、そしてそれを細分化するサブクラスが全て再現されているのにはちょっと驚いた。
そして、原作を見た時にはTRPGのセッションで活躍するのが難しいと思っていた、この万能職である「バード」という職業が、コンピューターRPGとして考えると非常に主人公向きだというのもなかなか興味深い。
何故TRPGのセッションだと難しいかというと、(バードで楽しくプレイしている人には非常に申し訳ないが)TRPGにありがちな話として「自分一人で一通りこなせるけれども、特化職に負けるクラス」というのは、他のプレイヤーと役割を分担することが難しく、結局活躍の場が狭まることが多いからだ。そういったクラスが重宝されるのは、プレイヤーの人数が足りず、パーティ全体として考えた時に特定の能力が足りていないような場合だ。パーティ全体で最低限の能力が充足する場合、器用貧乏なクラスにはなかなか出番がなかったりする。
しかし、この動画とコメント欄での反応などを見ていると、コンピューターRPGであるバルターズゲート3の場合、主人公が万能職だと、一々キャラ変更をしなくても一通りのことができたり、どのようなNPCと組んでもシナジー効果があったりと、割と活躍の場がありそうだ。これはコンピューターRPGならではの特徴にも思えるし、なかなか面白い。
ちなみにマルチクラスの説明もあって、これもほぼ原作通りのようだ。私は動画主がいうように「マルチクラスをやりすぎると、キャラクターの個性が消える」という意見に賛成だ。バードの特徴もそうだが、5版以降のダンジョンズアンドドラゴンズは、最初から複数の能力を持ったキャラクタークラスが存在するので、キャラクタークラスごとの個性を薄めてまで、わざわざマルチクラスする必要はないんじゃないかなと思っている。映画版のキャラクターたちもシングルクラスだったみたいだし。