七英雄の誰と手を組もうとしていた?


 そういえば、先日周防パトラのロマサガ2リメイクの動画を見ながらつらつら考えていたのだが「宰相のサイフリートが、トーマを傀儡にしてカンバーランドを七英雄に売り渡すつもりだった」と語る場面。これ一体、七英雄の誰に売り渡そうとしていたのかという疑問が湧いた。実は、特定の七英雄の命を請けず、勝手に七英雄のためと言って活動している人物は、他にあまりいない。
 SFC版をやってる時は「七英雄と呼ばれていた者たちが実は英雄ではなく、クジンシーがアヴァロンへの脅威として魔物を率いて襲ってくる」というストーリーで、次にたどり着くカンバーランドでも「七英雄に国を売り渡そうとする人物がおり、魔物と徒党を組んでいる」と。この時点でプレイヤーに与えられた情報だと「七英雄というのは英雄というのは名ばかりで、実際には魔物を率いて世界を支配するモンスターの親玉みたいな存在なのか」という認識になってもおかしくない。
 ところが、物語が進んでいくとそんなことはなく、七英雄には七英雄自身の目的がある。そう考えると、ではサイフリートがカンバーランドを手土産に「この国をあなたに差し上げます」といって喜ぶ七英雄がどれだけいるだろうという話になる。
 少なくとも、中枢のワグナス・ノエル・ロックブーケは論外だろう。カンバーランドには、彼らが探している古代人の手がかりも、次元転移装置の手がかりも見当たらない。これらは古代人に所縁のある場所に行かないと存在しないからだ。無関係の土地の話を出しても門前払いを食わされるだけのような気がする。もちろんダンターグも話にならないし、スービエの目的にも合致しそうにない。
 そうすると、取引に乗りそうな相手はボクオーンかクジンシーのどちらかか。しかしクジンシーはこの時点で皇帝に倒されているはずだ。もちろん、これから七英雄に取り入ろうとする人間が、クジンシーの最新の去就を把握してないはずはないだろうから、そうなるとカンバーランドを売り渡す相手はボクオーンしかない、ということになる。
 しかしボクオーンはボクオーンで、クジンシーの様な支配欲に駆られてどこかを征服しているというよりは、自分の利益のために麻薬を売れる相手を探しているだけのようにも見える。果たしてサイフリートの野望が叶えられるか、というのは非常に疑問だ。もしかしたら、皇帝を倒していようがいまいが、彼の行く道は袋小路だったのかもしれない。


追記:と思っていたら、どうもボクオーンにカンバーランドを渡して永遠の命を得ようとしていたらしい。うーん……記憶にないんだが、どこで出てきた話なんだろう。