せめて推奨スタイルだけでも……


 ダブルハンドアウトについては前にも書いたことがあるが、あまり多くのことを語れるほど、ダブルハンドアウト制のシナリオをたくさん遊んだことがあるわけではない。なので、今回はあえて、動画のメインテーマであるダブルハンドアウトではなく、最初の質問にある「ハンドアウトを書くのが苦手」という話について、あくまでも「私の場合に限った話」として書いていく。
 といっても、高度なテクニックの話などではない。私がシナリオを作ろうとする時、ハンドアウトを書こうとしてハマるパターンというのはほぼ決まっている。それは「シナリオをまずハンドアウトから書こうとする時」、あるいは「クライマックスシーンなど後半だけしか決まっていない状態から、いきなりハンドアウトを書こうとする時」だ。
 ハンドアウトはPC達のシナリオに対する導入なので、シナリオの前半から中盤のイメージができていない状態でハンドアウトを書こうとすると行き詰まる。そうなると、5つあるハンドアウトにバリエーションを持たせたり、オリジナリティを求めたりしてしまいがちだ。やがてパターンが尽きてきて、書くのが辛くなってくる。
 これに対して、シナリオの導入部分をイメージできている状態なら、PC1から5がどうやってシナリオに絡んで欲しいかというのもある程度決まっているので、書きやすい。さらに言ってしまえば、ハンドアウトにはオリジナリティもバリエーションもあまりいらない。特にハイナンバーについては、「この間のシナリオのハンドアウトとほぼ同じ」でも、別にプレイヤーとしてはそれほど異存はないはずだ。

 個人的にはもう一つハードルがある。それはセッション準備時間が短い時、文章を書くことそのものの時間が取れず、ハンドアウトを書けないという場合だ。そんな時私は、ハンドアウトを書くのは諦め、黎明期のNOVAやブレカナのように、推奨スタイルや推奨アルカナのみしか指定しない場合もある(最新のタイトルなら「サンプルキャラ」も可)。
 このやり方は、ハンドアウトに比べてプレイヤーと共有できる情報が非常に少ないので、できれば避けたいところなのだが、推奨スタイルだけでも提示しておけば、最低限、ゲームマスター側がどのような導入を想定しているかだけでも相手に伝えることができる。それと、プレイヤー1人につき1枚の神業/奇跡を指定できるのも良い。

 逆に、私はアクトトレーラーを書くのは苦手だ。とても人にあれこれ言うどころではない。
 アクトトレーラーでどこまでネタバレしていいものか。よく「映画の予告編のように書けばいい」とか言われるものの、映画の予告編もピンからキリまである。キャプテンアメリカBMWのように、アクトトレーラーでレッドハルクまで出してしまう予告編もあれば、ジークアックスのように予告編では全く匂わせず、劇場に赴いた観客たちの度肝を抜いてくるような作品もある。
 また「NPCの死が決まっているなら、アクトトレーラーに書いておいた方がいい」とか、割とお約束事もあったりするので、何度書いてもなかなか慣れない。だから、質問者の気持ちもなんとなくわかる。

設計の敗北


 グリフォンは、冷却機能を兼ねたBシステムをパイロットの独断で排除できるようにしていた設計の敗北だと思う。バドの性格を考えれば、あれは絶対カット不可能にしなければいけなかった。
 というか、あのコミックスのラストバトル時点での内海の行動は完全に意味不明。グリフォンはたとえ勝ってもどこにも行き場がなかった。飛んで逃げるにも泳いで逃げるにも、バックアップスタッフは全員逃亡してサロンバスで宴会していたのだから。内海という人物をよく表しているといえばその通りなのだが。