FEARの新作「東京ダンジョン」を買って読んでみた。
上の動画でちらっと触れられていたが、正直な感想としては、このルールにするんだったら、アリアンロッドのルールと互換性があるデータ形式にして欲しかったかな……。また、個人的な好みでいうと、マルチクラス制……メインクラスとサブクラスの組み合わせでバリエーションを持たせるのが好きなので、このゲームがシングルクラス制だったのはちょっと残念だった。
ここまでは好みの話なんだけど、「探索の扱い」については、私の頭から疑問符が消えなかった。先日のソードワールド東方の時も探索について取り上げたが、それだけどのゲームでも扱いの悩ましいところなのだと思う。
オールドTRPGゲーマーに分かりやすいように言ってしまうと、クラシック・ダンジョンズアンドドラゴンズのシーフの役割をどうやってパーティーメンバーの中で分散するか、という問題だ。
公式ページにあるとおり、東京ダンジョンでは全てのPCに「探索ロール」というのが設定されている。探知と解除と突破という3タイプだ。これはそれぞれ、D&Dのシーフでいうところの「ファインドトラップ」「リムーブトラップ」そして「クライムウォール」の能力ということになる。シーフの場合、これが1人のPCに集中しているので、活躍できるのは1人だけとなってしまうが、それをパーティー内で分散することで、すべてのPCに戦闘シーン以外でも活躍できる場面ができる、というものだ。
ただ疑問に思ったのは、これは探知が解除の能力の上位互換……とまではいわないけれど、かなり優位になるんじゃないかという気がした。特に罠に関していうと、その性質上、隠されていない罠というのはほとんどないはずで、そうなると発見できなければ解除も何もできないという話になる。逆に解除できず発見だけできた場合でも、罠そのものを回避することが可能な状況が考えられる。
もちろん、この解除という能力にはシーフの「オープンロック」、つまり鍵開けまで含まれると思われるので、ただ単に鍵がかかっているだけという場合には解除も有用という話になるが……ちょっと、この辺りの扱いがルールブックから上手く読み取れなかった。「パーティー内でこの3つを分担するように」とはなっているものの、では、うち1人が失敗した場合、他の2人がフォローできるのか、とか。電子版ゲーマーズフィールドのリプレイを読めば、もっとよくわかるのかもしれないけれど……。