ドラクエウォーキング・北海道(イベント当日編)

 さて、もう昨日の話になってしまうが、当日のイベントの話である。実は、当初飛行機が着陸した直後、アナウンスの指示に従って機内モードを解除したものの、しばらくスマホが繋がらなかったので、もしかして北海道では、自分の使っている通信会社は範囲外の場所が多かったりするのかと戦々恐々としていたが、接続に時間がかかっただけだった。
 想像していた通り、私が着いた12時過ぎには、入場待機列は捌けていた。入場チケットも昨日書いたとおり、スマホのアプリである。
 最初のチェックポイントまでは案内があり、近づいてみると、現実世界に宿屋でおなじみのリッカが立っていて、先の案内をしてくれる。


  


 見てわかるとおり、天気にはあまり恵まれなかった。途中小雨が降りだしたが、土砂降りにならずに止んだのは幸いだった。
 なお、この会場近くのリッカの宿屋を訪ねると、なんと店主がルイーダに変わっている。



 リッカは会場に赴いているから、宿屋にいないということで、代わりに代理でルイーダが出てくるという設定なのだろう。恐らく会場近くの宿屋以外はこの設定になってないと思われるので、非常に凝った仕掛けだ。
 ただこのチェックポイントについては思うところがある。行き交う勇者たちの会話を聞いてみると、結構不具合があるらしいと噂している人が多かった。そう言いたくなる気持ちは2つ目のポイントでわかった。恐らく離れた場所からインチキでタップされてしまうのを防ぐために、タップ可能範囲をかなり狭く絞ってあったのだろう。しかし、このポイントが、微妙にマップ位置とずれていると思われる場所があった。マップ上にあるアイコンに重なって一生懸命クリックしているつもりでも、全く反応しない場所がある。



 結果的には周りをうろうろしているうちにタップできるポイントがあったのだが、じゃあ自分がタップしてるポイントに人を案内すればいいかというと、どうもGPSの精度などにもよっても場所が微妙に異なるらしく、こっちでやった方がいいという人もいれば、近くのこちら側でやった方がいい、という人もいて、結構バラバラだった。
 ポイントに関してもう一つ。エスコンフィールドの外に設定されているポイントがあった。「なぜ1箇所だけこんなに離れているのだろう」と向かってみたところ、北海道テレビの協賛になっている場所があって、なんとあの水曜どうでしょうonちゃんの着ぐるみがいた。一緒に記念撮影ができ、しかもすぐ近くにはサイコロの旅の案内板まであった。
 とはいえ実際にサイコロの目が出てもその場所に行くわけではなく、例えば「旭山動物園が出たら動物のものまねをする」とか、そういうものだ。


  


 なお、このイベントスポットに因んでなのか、今回のイベントはHTVに公式に取材されている。



 もちろん、ここでインタビューに答えているのは私ではない(笑)。これだけ宿泊費が高いと、日帰りの人も結構いたのではないだろうか。
 それはさておき、イベント自体はこの時点でポイントは全て回れていたのだけれど、今回のイベントはもう一つ場内にいる隠しキャラクターを探すという目的がある。


 


 そちらは、ゲーム内マップにはプロットされていない。時間がなければこちらは諦めようと思っていたのだけれど、会場を後にするまでにはまだ時間があったので探してみることにした。イラストにカメラを向けると文字が浮かび上がるようになっており、こちらも結構凝っている。


  


 こちらはこちらで、2つ目までは割と簡単に探せたのだが、3つ目のポイントがなかなか探せない。どうせ人が集まっているだろうからすぐにわかるだろうとたかを括っていたのだが、実際のところこのエスコンフィールド会場の性質上、これまでに開催された会場よりも範囲が限定されているので、どこを見ても人がいっぱいで、隠しキャラを探して集まっている人と判別がつかない。富士急ハイランドのように開けた場所なら、高い場所から見れば見当がついたかもしれないが、エスコンフィールドはそれ自体が大きな建物なので視界が効かない。
 結果的には、ゲーム内で明かされていたヒントを元に一通りクリアすることができたし、イベント専用モンスターとも戦えた。


  


 今回のイベントは大阪の時のように長い距離を歩くことこそなかったが、イベントスポットの周回と隠しイラストの探索という二つの要素があった。建物内をヒントを元に探し回るのは、いわゆる謎解き系のイベントにも似て、ウォーキング中心のイベント内容に変化を与えていた。
 何より、現実世界と仮想世界の入り混じる、独特の雰囲気が体験できるのは、この種のイベントだけだ。そういう意味で、今回も楽しませてもらった。


祭りの後は……

 さて、イベントも終わり、帰りの飛行機までの時間はわずか。残り時間でどこへ行くかはあらかじめ決めてあった。札幌のJRタワーである。ここは札幌駅から直接繋がっていて、早めにイベント会場を出られれば間に合うだろうと踏んでいた。見晴らしもよく、市内を一望できる。


  


 タワーの最上階からの風景と、途中電車からの車窓の眺めを合わせて感じたことは、やはり本州に比べると駐車場や道路が本州より広い。電車の駅と駅の間もかなり広く、駅数の割には時間がかかる。そしてもう一つ不思議だったのが、駅に停車している時間が明らかに長かった。もし時間ギリギリで行動していたらこの停車時間には焦らされただろうな、と思ったが、幸い運休などはなく、帰りの便にも無事間に合った。

 結果として、予想通りの強行軍にはなってしまったものの、北海道に国内線を使って旅行するというのがどういうものか、流れを掴むことはできた。イベントに縛られる日程ではなく、自分のペースで旅行するためのハードルはかなり下げられた気がする。



 ただ、今回の北海道旅行で自覚したことが1つある。前の日記でも書いたとおり、私は旅行先で美味しいものを食べるという行動パターンがあまりない。それは、胃腸があまり強くないせいで、旅行先で食べ慣れないものを食べて、移動中に腹痛を起こすというのが怖いというせいもあったかもしれない。
 今回も、往復3時間程度とはいえ、上空でトイレに籠るという事態だけは避けたかった。折角なかなか来れないところまで来たのだし、美味しいものを食べたいという気持ちはあるのだが、ここで普段食べ慣れないラーメンなどを食べて、お腹を壊して帰りのチケットが無駄になってしまったらどうしよう、などと気弱なことを考えてしまう。それも、出先で美味しいものを探そうというモチベーションが今一つ薄い理由の一つなのかもしれない。旅先で美味しいものを紹介できるような人たちが羨ましい限りである。