確かにこの表紙は勇気あるな……。ただ、これが魔神のイラストだと言われたら、ああ、スーペルス・マキーナの貌ね、というのはすぐにわかる秀逸なデザイン。個人的には魔人グーラ(虫)のイラストでなければOK(笑)。
ところで、プレイヤー2人GM1人の3人プレイはトーキョーNOVAではやったことがあるけど、ブレイド・オブ・アルカナでやるという発想はなかった……。ブレカナのブレイクスルーである「奇跡」は、NOVAの「神業」と違って数値的な効果を持つものなので、強い殺戮者に対して人数で押すことができず、バランスを取るのが難しいと思っていた。考えてみれば確かに、ある程度経験値をブーストした状態だったら、戦闘バランスは取れるわけか……。
ファンタジーというとどうしてもダンジョンズアンドドラゴンズのイメージがあるので「基本構成は4人」という先入観があったせいもあるとは思うけど。
プレイヤー人数の話
ちなみに、特にFEAR系ゲームのような、PC間コネクションのルールのあるゲームでは、プレイヤー人数が2人の場合と、3人の場合と、4人以上の場合で、大きな違いがある。
トーキョーNOVAのルールを基準に話していくと、コネクションは(ちょっと分かりづらいが)「相手が自分をどう思っているか」ということを表すデータである。キャストAがキャストBに対してコネクションを持っているということは、キャストAが頼み事をすればキャストBは承諾してくれるということを表す。つまりBがAに何らかの感情を抱いているということだ。コネクションのデータを持っている方向と、相手への感情の方向が逆なので、その点に注意である。
それを踏まえた上で、キャストが2人しかいない場合。これは簡単で、キャストAが頼み事をすればキャストBは承諾してくれるし、キャストBが頼み事をしてもAが承諾してくれる、ということになる。このパターンだと導入も非常にやりやすい。バディものはシナリオが作りやすいというのはこのためだ。
もし、2人のうちどちらか片方だけにしか依頼を用意しなかったとしても、キャスト間で協力を頼めば実質的に2人分の導入ができる。
さて、キャストが3人になった場合、事情がちょっと変わってくる。キャストAがキャストBに対して一方的にコネを持っているということは、BはAの頼みを聞くが、AはBの頼みを聞くとは限らない、ということになる。ただし、データとしてコネクションを持っている方も持たれている方も、知り合い同士ではある。
コネクションはAからBに、BからCに、CからAに持つことになると思うので、AがBに頼み、BがCに頼み、CがAに頼むという形になる。こうなってくると、3人で一つの導入を共有してもらうことはもう難しい。キャストAとBとCには、それぞれ別々の利害関係が存在するからだ。ただし、3人はお互いに知り合い同士ではあり、初対面の間柄がいない。ここが大事なところだ。
そして、キャストが4人の場合。この場合、キャストAがBに、BがCに、CがDに、DがAにコネクションを持つ。キャストAとキャストC、キャストBとキャストDは知り合いではない。相手の頼み事を聞く関係でもないし、頼み事を聞いてもらう関係でもない。
実は、初対面となるAとC、BとDがどのように人間関係を築くか、というのは、セッションで非常に大きなファクターを占める。これがあるかないかという違いは結構大きい。
逆に5人以上になると、直接の知り合いでないキャストが存在するという意味では、それが1人であっても2人であっても3人であっても、基本的には同じやり方を踏襲していくだけである。ただし、図式や手法は同じでも、実際直接知らないキャストが2人いるのと3人いるのとでは、所要時間は大きく異なる。
もしプレイヤー人数6人でやると、直接の知り合いではない、人間関係を1から築かなければならないキャストの数が、プレイヤー人数4人の時に比べて3倍になる。しかも、それはプレイヤー全員に必要になるので、単純計算で4.5倍の手間がかかることになる。そう考えると6人という人数はかなり限界に近い。FEARのゲームが多くの場合、プレイヤー人数を3~6人に絞っているのはこれが理由だろう。