初めが肝心詰んだ詰んだ


 現在開催中の艦これのイベント、最初の目標は上の「グローリアス」の入手で、それは成功したんだけど、全海域突破報酬の「ワスプ」の手前、最後の最後のゲージで詰んだ。久しぶりに艦隊が「迷子」になったのだ。
 敵が強すぎて先に進めないとかではなく、恐らく難易度丁特有の問題。丁なので出撃札制限はないんだけど、その代わり途中の海域で札を付けまくったせいで、先行攻略と完全に同じ編成にしてもスタート位置が変わってしまい、ギミックがクリアできなくなってしまった。丁難易度は基本的に攻略情報が揃わないので、何が原因でこうなっているか、どうすれば対処できるのかもわからない。
 とりあえず、一週間待ってからもう一度情報を集めてみて、ダメなら諦めて他の艦のドロップにシフトするかな……。

また報酬を間違える


 本当に正直なところを言おう。最初にこのタイトルと帯を見た時の私の感想は「今更どの口が」だった。
 以下辛口の感想のため折り畳む。














 実は、雑誌ロールアンドロール第40号のソードワールド2.0発売前インタビューに、こんなやり取りがある。


──ロールアンドロール第40号、29ページより


 ところが、ここでいう「ガイダンス」は、2.0発売から17年経過した現在になっても、全く発表された形跡がない。フォーセリアで遊んでも問題ないとはいうが、実際には「遊びようがない」のが現状だ。
 で、今回のリプレイである。ソードワールドは、2.0発売以降1.0時代のサポートは全くされておらず、本書でフォーセリア全体の説明もほぼされない。あくまでもPC一人の視点を通して語られるだけである(ちなみに六大神の説明がないのにファリスとファラリスを使った謎かけだけは出てくる)。つまり、NOVAのカーロスの「火星出身」と大して変わらない。
 後書きではフォーセリア時代のリプレイや書籍の紹介がされるが、果たしてこのリプレイを読んでフォーセリア時代の本を読みたいというプレイヤーがいるだろうか。

 また、SW2.5は「希少種」というレア種族を扱った種族の専用サプリメントまであるのに、今回のリプレイで述べられている「グラスランナーはフォーセリアからやってきた」という設定は、ここでしか語られていない。このリプレイを読んでいるプレイヤーとそうでないプレイヤーではグラスランナーへの印象が全く変わることになる。
 そして一番驚いたのが、巻末にSW1.0のグラスランナーをSW2.5にコンバートするルールが掲載されていることだ。発表が17年ほど遅いと思う。17年前にサポートが終了したゲームから、データコンバートを望むプレイヤーがどこにいる?
 実は、先程の後にこんな下りがある。


──ロールアンドロール第40号、29ページより


 そしてデザイナーの望むとおり、フォーセリアは消えた。それを遊ぶプレイヤーたちとともに。

 もし17年越しにフォーセリアに触れることに意味があると考えるなら、泡沫世界サプリメントと同じ形式で、フォーセリアに関するワールドガイド的なものと合わせてリプレイを出すべきだろう。さらに言うなら、必要なのはPCのコンバートルールなどではない。「フォーセリア出身でラクシアに渡ってきたグラスランナーのPCをSW2.5で作成するルール」のはずだ。
 ……もっとも、このリプレイの設定を採るなら、フォーセリアからラクシアに渡るにはヴァンブレードが必須になるため、渡れるのはリプレイに登場した一人だけ、ということになり、*1「グラスランナーが異世界からやってきた」という設定も、拾う余地のない死に設定になる。さらにフォーセリアからラクシアへの移動は途中に設定が明かされていない(未読のサプリにあるかどうかは与り知らない)「魔界」への移動を挟んでおり、これもプレイヤーとしては扱いにくい。そもそもグラスランナーがホイホイ出入りしていいような世界なのだろうか?

 前書きに「古参ファンがニヤリとできる」とあったが、「フォーセリアのその後」がわかるわけでなし、有名なNPCがゲスト出演するわけでもない。私は旧版のファンとは言えないが、1.0時代のリプレイのパロディっぽかったのは報酬を間違えるところくらいしか思いつかず、前にも書いたようにセッション報酬を間違えるなんてそうそう発生しないだろうという思いが先に立つ。ラグナガングやヴァンブレードが出てきただろ、という人もいるかもしれないが、元々同じタイトルのゲームなのだから、固有名詞が同じでも特別感はない。ニヤリとするというよりは「17年前に言っていたのがこれ?」という乾いた笑いしか出なかった。
 私の知る限り、海外製のTRPGも含めて、版上げで直前の版の中心だった世界設定をオミットしたゲームはほぼない(2つ前の版の世界設定を切ったゲームならある)。フォーセリアとの繋がりに関する設定は、その「矛盾」をスマートに解決できる数少ない手段の一つだったと思うのだが、こんなリプレイで使い捨てていいのだろうか。
 逆説的に、D&Dで「世界の間を渡る船」があるというロマンチックな設定の「スペルジャマー」や、様々な異世界出身のキャラクターを包括的に取り扱えるNOVAの「エトランゼ」、異世界が世界設定の根幹に無理なく食い込んでいて存在そのものが世界観の表現になっているアルシャードの「オーヴァーランダー」の設定が、いかに秀逸だったのかというのを改めて実感する。アリアンロッドへの音羽南海子やウイリアム・多門のゲスト出演に、爆笑したのも懐かしい。

 近年、レトロゲームや古い格闘ゲームなどが注目される機会を時々目にする。でもこのリプレイは、旧世界との繋がりの薄さや条件を考えると、懐古というよりむしろ「二つの世界には、たったこれしか繫がりがないのだ」という決別宣言にすら見える。ましてや、昔ソードワールドをプレイしていた古い友人たちが、このリプレイを読んでSW2.5に興味を持つ姿など全くイメージできない。
 反対に、新世代への訴求という意味であれば、後書きにあるように「本書の著者自身、リプレイ執筆まで1.0のプレイ経験がない」と明記されているのが何よりの証左ではないか、というのが私の感想である。

*1:ヴァンは魔剣の作成者の名前であり、シリーズとしては何本も存在しているらしいが、少なくとも旧作中では複数同時に登場したことがない。