今日のエントリは昨日の続きの話。このブログでビキニアーマーの話をするとなれば......そう、TRPGの話である。
といっても、実はそれほど長い話にはならない。こと日本のTRPGの話になると、ビキニアーマーの出番はほとんどないからだ。
数少ない例外が、先日触れたばかりのWARPSである。前にも書いたことがあるが、ワープスファンタジーには女戦士というキャラクタークラスがある。これは「女性」の「戦士」のことではなく、独立したキャラクタークラスだ。その能力は、ポイントアーマー(いわゆるビキニアーマー)を装備すると防御力が上がるという能力である。その上昇値もルックス、つまり外見の良さに比例するというのだから、つまりそういうことである。
ワープスファンタジーは日本のアニメっぽいファンタジーを目指していたわけだから、想定していたのは幻夢戦記レダみたいな作品だったのだろう。
しかし、後続作品はこの流れを引き継がなかった。日本のファンタジー作品のアイコンとなったロードス島戦記の紅一点、ディードリットの装備は露出度が低かった。ソードワールドの最初のリプレイも、女性キャラは何人もいたが、ビキニアーマーの戦士はいなかった(第2シリーズには露出の高いキャラはいたが、鎧ではなくてただの服だった)。
「戦士なのに露出度が高い、つまり防御力の低い鎧を着るのはリアリティがない」そんな風潮だった。
ソードワールドの小説に「ジェライラの鎧」という作品がある。女騎士と鎧職人のエピソードで、最初お洒落な鎧が欲しいと思っていた主人公が、スキュラと激闘を演じる羽目になり、実用一辺倒の武骨な鎧に命を救われるという話である。死してなお、鎧の隙間から侵入してこようとする蛇の触手の描写はちょっとしたホラーであり、これを読んでもビキニアーマーが欲しいというプレイヤーはなかなかいないだろう(笑)。
少なくとも初期の日本のファンタジーTRPGは、コンシューマーゲームと違い、ビキニアーマーがホイホイ出てくる環境ではなかった。
そもそも、最初期の翻訳TRPGですら、表紙に女性キャラが少ないのだ。クラシックダンジョンズアンドドラゴンズで最初にプレイヤーが出会う女僧侶アレーナは、挿絵を見る限りチェインメイルをガチガチに着込んでいる。トンネルズアンドトロールズの挿絵の女性は分かりにくいものの露出は高そう......だが魔法を使っているので恐らく魔法使いだ。ドラゴンランスはそもそも挿絵が少ない。
結果、少なくともTRPGにおいては、多くのプレイヤーの記憶に残ったのは幻夢戦記レダでも夢幻戦士ヴァリスでもなくディードリットだったから、 ビキニアーマーもワープスの女戦士も主流にはならなかったのだろう、というのが私の視点から見た個人的な印象である。
