こう書くと今時の若者批判か何かのエントリのタイトルに見えるけど、そうじゃなくてDQXの話である。
MMORPGの例に漏れず、DQXにも「感情表現」のコマンドが存在する。使ってもゲーム上の効果は何も発生せず、他のプレイヤーとのコミュニケーションのために使われる行動オプションだ。FF11であれば/emoteだとか、あるいは/cry、/angry、/joyなど感情そのものを英単語でタイプすると、PCがそれぞれ設定されたモーションを取り、他のプレイヤーにアピールを行うことができる。
DQXではこれは「しぐさ」と呼ばれ、「しぐさ:驚く」だとか「しぐさ:泣く」などのようにゲーム内では呼ばれている。しぐさはPCが最初から覚えていて誰でも使えるものと、しぐさ書を入手して使用しないと習得できないもの、クエストをクリアしないと習得できないものの3パターンに分かれる。
ところが、例えば「投げキッス」などがイベント入手なのはともかくとして、なぜか「怒る」が初期しぐさに入っていない。「泣く」「落ち込む」「照れる」「ガッツポーズ」が初期しぐさなのに、である。「指差す」も初期に入っていない。指差すはマルチプレイで方角を指し示すのに、結構使うしぐさだと思うのだが……。
ただ「指差す」はまだいい。ちいさなメダルと交換できるので、普通にプレイしていれば、しばらくすれば習得できるはずだからだ。問題は「怒る」だ。これは「プレゼントの呪文」という、ゲーム外でコマンドを入力して入手するアイテムになっており、1プレイヤーにつき1つしか入手できない仕様だ。
つまりサブキャラクターを使うプレイヤーは、たとえ2年間毎日ログインしていても、サブキャラクターでは一切怒ることができなかったのだ。製作スタッフは「怒り」の感情はネガティブな感情だと思っているのだろうか? 「義憤」だとか、他のプレイヤーに対し「共感」を示すための「怒り」もあると思うのだが……喜怒哀楽の中で「怒り」だけに制限が加わっているのはどうにも奇妙な感じがする。
──と、なぜ唐突にこんなことを書いたかというと、先日10日が「テンの日」だったからだ。昨年10月から実装されたこのイベントで手に入るアイテムから「再しぐさ書:怒り」を入手する道がようやく開けた。なお、そのアイテムが「2つ」必要なので、DQXにおいてはただ怒るだけのために丸2ヶ月かかることになる。もちろん、入手法がなかった以前よりはずっとマシな状況ではあるのだが。
なお「怒る」「指差す」の他に、初期に入っていないのが不思議でしょうがないのが「うなずく」と「あやまる」のしぐさ。*1キーボードなしプレイを推奨してるサーバがあるのに「あやまる」がないのはマズいだろ……。