一晩でニューロデッキを!?


 鈴吹社長は「古い人にとっては今更」という文脈で話しているけれど、相当昔からトーキョーNOVAをやっている私ですら、初代トーキョーNOVAのニューロデッキを一晩で作ったという話は初耳だった。あの22枚のスタイルを一晩で!?
 さらにその後の、ブレイドオブアルカナのアルカナを3回直している、というのも輪をかけて驚きだった。手元にあるブレイドオブアルカナの初代ルールブックの初版本でも、アルカナの構成は現在のそれと全く変わりがない。しかも、当時今よりも熱狂的にTRPGにハマっていた私は、ブレイドオブアルカナの発売前イベントにも参加し、登場するアルカナをメモしていた。その限りでも、少なくともそのイベントの段階では、発売されたアルカナと同じだった。
 会話の中では久保田さんは社長の言葉に頷いているので、恐らくイベントよりもさらに前の関係者が知るバージョンで、今のとは違う形だったのだろう。



 トーキョーNOVAよりも前にサイバーパンク2020があったので、トーキョーNOVAのスタイルが2020のキャラクタークラスを参考にしたのは間違いないだろう。コップがイヌで、コーポは上流であればエグゼク、下流であればクグツ。ロッカーボーイがカブキで、ネットランナーがニューロと、この辺りは普通に思いつきそうな気がするけれども、例えばミストレスとかマネキン、ハイランダーといった、2020にないのはもちろん、他のゲームではあまり類を見ないスタイルについては、どういう発想から、こういった存在をキャラクタークラスにしよう、というのが出てきたのか不思議だ。
 ファンタジーを舞台にしたブレイドオブアルカナのステラとかもあまり他のゲームでは見ないキャラクタークラスだが、トーキョーNOVAでタロットカードを原型にキャラクタークラスのバリエーションを作るというノウハウができた後の話なので、先人たるトーキョーNOVAは、やはり当時の発送としてはかなり画期的だった。