先日、FFのバハムートはAD&Dから持ってきたものではないか、というエントリを書いたのだが、別のゲームについて私などより遥かに詳細な考察を加えているページを某所で発見した。
XANADU 裏 コラム 第一回 ネタにしたもの、なったもの *1
これはザナドゥに関する考察だが、よくもこれだけ見つけたものだと思う。そして、DQを除きFFでもなんでも、当時いわゆるスタンダードな西洋風ファンタジーRPGを作ったクリエイターたちは、程度の差こそあれ皆似たようなことをしていたといえる(上記のページでも書かれているが、ザナドゥのクリエイターたちを責めるべきではないという意味において)。
中でも面白かったのが誤読関連。リリスがリリティ、ネレイドがナーレッドになっているという指摘があるが、この時代は本当に、カタカナのルビについては滅茶苦茶だった。何しろ本家本元CD&Dの記述ですら、Undineに「オンダイン」というルビが振られていたくらいだったから。*2おかげでこの「オンダイン」が「ウンディーネ」と同一の存在であることに気づくまでに何年もかかってしまった。私自身、こちらのページを見て改めて知ったことも多くある。まさかFFのオチューの元ネタがAD&Dのアティアグだったとは……。
私が英語版で持っていたのはモンスターマニュアル1と2。このページを見る限り、もう一つのモンスターマニュアルである「フィーンドフォリオ」や「ディティーズアンドデミゴッズ」からもかなりのモンスターが導入されているようだ。これは恐らくFFでも事情は大して変わらないと思われる。
AD&Dのモンスターマニュアルに収録されたモンスターは、TSR社がオリジナルで作り出したものと、世界各地の既存の神話や伝承などから引用したものがごちゃ混ぜになっていた。原書に引用元まで記載されていたかもうはっきり覚えていないのだが、ビホルダーを巡る騒動なども、その辺りが大きく関係している。
今でこそ資料は山のようにあるが、当時まだインターネットなどなかった時代。資料を当たる方法も限られている中、「オウルベアはTSRオリジナルのモンスターで、アケイライは神話由来のモンスターである」などと確認することができる人間はほとんどいなかっただろうから。しかしそれでもビージャイアントとライデンは酷いと思う……(笑)。