観察日記

システムの解説:ヘイト


 先日「イメージが湧かない」と書いたヘイトシステムについて人とちょっと話したので改めて考えをまとめてみる。
 セッションにおける戦闘中、敵が誰を狙うかというのはPCの生殺与奪に直接関わるので、GMの行動如何によってはプレイヤーに不公平感や不満が生まれかねない。その意味では、プレイヤーが自らコントロールできる数値によって敵が誰を狙うかを決めるというのは、GMにとっては有難いシステムかもしれない(代わりにプレイヤー自身がその分の責任を負うことになるわけだが……)。
 にもかかわらず「イメージが湧かない」のは、私自身は戦闘時に誰を狙うかで迷うことはほとんどないからだ。そもそも私のセッションの場合、必然性のない戦闘はほぼ発生しない。戦闘が発生するということは「敵はPCの誰かと因縁のある相手」であることが多く、当然そのPCを狙ってくる。ヘイトシステムがあると、こういう場合の処理がどうなるのかがよくわからない。例えばPC1に向かって「貴様は絶対に逃がさんぞ」とか大見得を切りつつ、ヘイトシステムに縛られて全然関係ない相手を殴るのだろうか?
 あと、この文章を読むとヘイトはPCごとにバラバラだけど全ての敵で共通の数値であるように読めるんだけど、だとしたら30匹のゴブリンが出てきたら、ヘイトが一番高いPCは30匹から集中攻撃を食らうのか? だとするととんでもないことになりそうのだが……この辺りが私がイメージが湧かないという理由である。