ニトロプラスの同人ガイドラインに対する改定に対する漫画家・水龍敬氏を中心とした反応
二次創作っていつから一次創作者の意向をここまで大っぴらに無視できるようになったんだろう。
そりゃ私もニトロプラスが言い出したと聞いたら「おまいう」と思わなくもないけど、印刷所が潰れるからガイドラインやめろとか、ましてや検閲が嫌だとか何考えてんだとしか言いようがない。
二次創作ってそういうものでしょ?
散々ニコニコ動画とかのMAD見てここで紹介もしてる私が言うのもまさに「おまいう」なんだけど(でもMAD製作者は利益を得てるわけじゃないからね)、さすがに「コミケの経済的影響を考えて一次創作者は黙っとけや」には唖然とさせられた。
一次創作者が止めろといったらもうだめなんだよ。それが著作権というものなんだよ。ましてやニトロプラスは某ジャスなんとかみたいな怪しげな業界団体でもなんでもない、れっきとした権利者なんだから。
それにこのガイドライン、これを守れば二次創作活動してもいい、利益目的の活動じゃなければ見逃してあげるっていうお墨付きをくれたんだから、むしろ普通の二次創作者にとっては有難いもののはずなんだけどなぁ。
ただ、今回のツイートをめぐる騒動を見てニトロプラスが慌てて火消しに走っているところを見ると……やっぱり、昔日のリーフが似たようなことをやろうとして失敗したのが脳裏を過ぎったのかもしれない。あの頃とは時代が違うと思うんだけどね。
追記:私が元々問題と思っていたのは元発言者よりコメント欄のコメントの方だったんだけど、元発言者が「みんな元発言をちゃんと読んでくれない」とツイートしていたので、遡って関連のありそうな全発言を追ってみた。そうツイートするだけあって、前後を追えば確かに思ったよりは普通の流れだったけど、まずスタート地点の価値観が違うのだとつくづく思った。
これは大手サークル側の利得を考えたものではなくむしろその逆で、既に認知されている大手はDLなり商業なりでオリジナルを出して売れ続けることができるが、小規模ないしこれから参入したいアマチュアが、いずれ大手サークルやプロになるという「同人ドリーム」こそが失われるのだと思う。
— 水龍敬@コミ1あ51a (@mizuryu) 2014年7月5日
コミケに参加してる小規模サークルやアマチュアが、みんな大手サークルやプロになろうとしてると思ってるんだろうか? 昔私はブースを出して自作本(TRPG関係)を売ってたことがあるけど、大手サークルになる気もプロになる気も微塵もなかった。私の知り合いもほとんどがそうだった。というか、コミケのドリームは「好きな作品のために表現活動をし、それを他人と共有する」ことであって、「大手になりたい」「プロになりたい」というのが参加者の「ドリーム」なのだと言ってしまったら、既にそれは「同人活動」とは呼べないのではないだろうか?