心が広いな……

「Nuclear War」から「クイーンズブレイド」まで歩み続けた40年。最新第8版「T&T」をリリースしたFlying Buffaloに,SPIEL会場で話を聞いてみた


 最初、この記事のタイトルには違和感を覚えた。別にフライングバッファロー社がクイーンズブレイドを手がけたわけではないからだ。フライングバッファロー社はあくまでも原作であるロストワールドを手がけたわけで。なお、記事を読むとわかるが、ライター自身はそのことを重々承知したうえで、わざとこういうタイトルにしているようだ。
 ぶっちゃけT&Tよりそっち絡みの話の方が面白かった(あ、日本でもキックスターターを利用してTRPGを出すというのは一つのアイデアだとは思う)。

4Gamer
 それは,見事に70%のうちに入ってしまっていますね(苦笑)。
 ところでFlying Buffaloのゲームの日本展開というと,こちらの「クイーンズブレイド」も印象的です。ちなみにLoomisさんとしては,これをどう思っているんでしょうか。なんというか……日本国内でもいろいろ賛否両論あったりしましたが。

Loomis氏:
 初めて見たときは,驚いたね! 実はね,僕はホビージャパンが「Lost World」で何をするのか,よく知らなかったんだ。でも,仕上がってみたら,これじゃないか。とにかく,嬉しいことだよ。こんなに美しくて,素晴らしくて,驚くべき(beautiful, wonderful, marvelous)ゲームになるだなんて。


 前に記事で取り上げたけど、イアン・リビングストン氏あたりは相当心外だったみたいだから、こうやって原著作者がポジティブに捉えてくれているとなんだかほっとする。私は別にクイーンズブレイドの熱心なファンというわけでもなんでもないんだが(笑)。
 これは別に、イアン・リビングストン氏の心が狭いとかそういうことを言いたいのではない。実際、リック・ルーミス氏のコメントの一番の肝はここだと思う。

 実はね,僕はホビージャパンが「Lost World」で何をするのか,よく知らなかったんだ。


 このフレーズを見て初めて、イアン氏のあの時の反応にも今更ながらに得心がいった気がする。リック・ルーミス氏が“物凄く寛大”なだけであって、イアン氏の反応はある意味“ごく普通”だったのだろう。