夢落ちか否か

「奇面組」メンバーの30年後、みんないい感じに老けてる…… 想像をイラスト化した二次創作がなぜか涙を誘う


 あの論議を呼びまくった最終回──。

 あれを夢オチだという人と、(作者も含めて)夢オチではないという人といるんだけど、あれを夢オチじゃないとするなら、「最終回の1回前」が最終回で、零くんは母親と同じ脳腫瘍で死んでいるから、未来の場面にはリーダーは出てこない、というのが私にはしっくりくるんだよな……。
 あの最終話直前の展開は衝撃的だったけど、リーダーが何故普段ああいう行動を取るのかという理由付けとして、あの日記に書かれていたように、自分が母親と同じように死ぬかもしれないと薄々気付いていながら「人前では笑っていたかった」からだというのが一番説得力があった。衝撃的ではあったけど、腑に落ちた。
 だから、それを最終回の冒頭で覆したことと、最後のあのオチはワンセットなのだと私は思う。この記事がいうように「ループを抜ける」なら、時計の針はその直前ではなくて、最終回の前まで戻す方が自然だ。それくらい、あの最終回には取ってつけた感が拭えなかった。普通に考えたら、13年前に妻を誤診したと信じている医者に、息子を預けるのも違和感があるし。まぁ、これは単なる妄想ではあるのだけれど。

 あと、妄想でない話でいうと、アニメ版は普通に「奇面組は永遠に不滅です!」で終わってるんだよね(笑)。これが話題にならないのも、マンガ版のあのオチが良くも悪くも衝撃的だったから、なのだろう。