こちらは納得いかない

【GDC 2014】「新生FFXIV」吉田Pが、「旧FFXIV」が失敗した理由を余さず語る


 昨日と逆のことを言わせてもらうけど、吉田氏のこの発言には納得がいかない。間違ってると言いたいんじゃなく、意図的に最大の理由に言及せず、わざと避けているように見えるからだ。もちろんその理由もはっきりしている。


 旧FF14が失敗した最大の理由は「当時の和田社長の方針が間違ってたから」だ。


 当時「バグ取りはユーザーにやらせればいい」というニュアンスの発言すらしていた和田元社長は、そのバグさえ取り切る前に発売を強行してしまった。今もFF14に彼が関わっている以上、その言動を否定するわけにはいかないのだろうけど、明らかにまだ発売できる段階になかったベータ版をあのスケジュールでそのまま世に出させたという事実に対して、和田元社長が責任を逃れることはできない。だからこそ今もFF14に関わる立場で残されているのだし。
 グラフィックス偏重についてだって、別に今もグラフィックスの質を格段に落としたわけではないし(そのためにPS3ユーザーは割を食っている)、スタッフのMMORPGの不勉強とやらも当時のスタッフをまだ残している時点で(河本氏は針の筵かもしれないが)今も一新されたわけではない。そして「安易なファンへの寄りかかり」についても、結局FF11から移行ユーザーをごっそり引き抜いている時点で「新生だってネームバリューを利用している」と言われても仕方ない。

 もし、和田元社長の当時の方針を立場上全否定できないのなら、それは「全否定から始まった新生FF14」ではない。何より、FF14の失敗はスクエニにとってはいわば恥ずべきことなわけで、それをわざわざ登壇して語る、というのはあまり望ましいことではないと個人的には思う。そのノウハウを他者が聞いて生かせるというならともかく、14の失敗はスクエニに特有の事情であって、他人が聞いても参考にならないからだ。