ワクワクしたかった

http://expo.nikkeibp.co.jp/tgs/2014/


 という訳で、今年も一応TGSに行ってみた。昨日仕事が入ったせいでいろいろな用事が今日一日に集中してしまい、駆け足で見ることになったしまったのは確かなのだけど。
 誤解を恐れずいうなら、ここ数年来で一番見るところのないTGSだった。


 特にがっかりしたのはXperiaブース。ショーケースの中に量販店でも見れるようなエクスペリアが何個か展示してあるだけで、むしろコンパニオンさんがメインみたいな配置になっていた。マシンかデモをメインにしろよ……。体験コーナーも普通に無料で遊べるようなゲームばかりだけ(に見えた)で、目玉っぽいのはクラウドと記念写真が撮れるコーナーくらいか? いや……FF7バイクのゲームでも思うんだけど、これって誰得なん? そうやって半端にipを使いつぶすたびにコンテンツの寿命は削られていって、肝心のリメイクする時にはもう飽きられてるってならなきゃいいけども。


 今回のTGS回ってて思ったのが、対応機種が「Vitaとスマホ」っていうゲームが結構多いな、と。もしVitaがスマホに近いハードだというのなら、いっそアンドロイドを搭載したVita2を出してしまえばいいのに。UMDが動かなかったPSPgoPSPのゲームが動かなかったXperiaPlay、そしてAndroidのアプリが動かないVita。全部がちょっとずつ中途半端だ。

オフラインゲームなのにオンライン?

[TGS 2014]Androidタブレットで「FFVII」や「FFXIII」を“普通に遊べる”不思議な感覚。「DIVE IN」のプレイムービーを掲載


【TGS2014】スマホでFFができるサービス、DIVE INを試してきた。ゲームを選べば結構遊べそう。


 ある意味一番気になってたのがこれだったんだけど、試遊台の待ち時間は長かったんでテストプレイはしなかった(元々私はTGSでテストプレイする習慣はないが)。ただし私は大々的な宣伝を額面通りに受け取る気にはならなかった。
 理由は三つ。一つ目は、クラウドゲーミングサービスという点でこれと同ベクトルで、3DS版DQXと同系統の技術が使われ、同じ問題点を共有していたタブレット版DQXのプレイ環境について、当時ごく一部のメディアを除いてほとんど指摘がなかった(にも関わらず3DS版は異常なほど騒がれた)という事実があるから。
 二つ目。上のリンク先を見ればわかるとおり、大手サイトの4gamerですら「普通」という表現が精々で、ゲームキャストでは「動きの激しい場面ではブロックノイズが激しい」とはっきり書いている。通信環境としてはかなり力を入れて整備しているはずのショー会場ですらこの状況なのだから、通常の環境では言わずもがなだろう。
 そして三つ目。これが会場で見たかったことなのだが、少なくとも私が見ている限り「Diveinだけがディスプレイにプレイ画面を映していなかった」。同じスクエニの他のゲームブースは全て試遊台のプレイ画面をディスプレイしていたのに。


 そもそも、例えばDQX、FF11、14のような、元々オンラインであることが前提のゲームならクラウドゲーミングサービスで端末を選ばずプレイできることにメリットを感じるが、元々オフラインで遊べるはずのゲームがオンライン必須となると、それ自体にはメリットを感じられない。
 もちろん、マシン性能に左右されないとかソフトを持ち歩かなくてすむとかそういうメリットはあるかもしれないが、結局通信環境がないとプレイできないということは、最初から通信デバイスとしての特性を持つ機器──つまりスマホタブレットでないとメリットを享受することは難しいだろう。もちろん、この技術と通信環境の整備が進んでソニーだろうがマイクロソフトだろうが任天堂だろうがどこのメーカーのハードでも最新のゲームが同じ環境で遊べる、というところまで行きつければ話は変わってくるかもしれないが。わざわざ他ハードで出たゲームを、通信費を掛けて、操作性の悪いハードでプレイする気にはなれない。
 もう一つ疑問なのは価格である。クラウドゲーミングで常にサーバに負担を掛けてプレイするタイトルが、買い切り形式になるとは思えない。継続的に料金を払わなければならなくなるのだとすれば、心理的な抵抗はかなり大きいのではないだろうか。

一番面白そうだったのはこれ

[TGS 2014]2D格闘「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」,そして「くにおくん」シリーズのリメイク作品が紹介。アークシステムワークスのステージイベントをフォトレポートでお届け


 ゲーセンではあまり意識してなかったんだけど、実際に見てみたらGGXを2D格闘って言っていいのか疑問が湧いてきた。確かに操作性とかは完全に2D格闘なんだけど、描画は完全な3D。衝撃だったのが、今まで2D格闘ゲームの伝統でほとんどのゲームにあった「勝利後のデモ」が「とどめの一撃」をアップにした後シームレスで表示されること。言葉にすると地味だけど演出としては結構インパクトがあった。スト2でいえば春麗が相手のゲージをゼロにした瞬間、キックしてる姿がドアップになり、そこからモーションつきでそのまま「ごめんね!」に移行するようなものだ。
 ああもう、このムービーを見てもらう方が早いかもしれない。
 


 このムービーの「カットインのように見えるものが実はカットインではない」。


 イベント会場の大画面でこれの対戦の実況をやれば、それは盛り上がるよなぁ(私が見たのはカイとポチョムキンが戦っているカードだった)。