ムカついたので


 超映画批評にムカついてキャプテンアメリカの1と2をぶっ通しで見てしまった。


(以下ネタバレあり)










・1はインクレディブル・ハルクを印画紙に焼き付けたような作品で、普通に面白かった。つまり「望まぬ変身か、望まれた変身か」という意味で。ただし、この後の作品にも登場するヴィランであるヒドラ関連の設定はこの作品を見ないと意味不明になる。内容的にももろにそのままアベンジャーズに続いている。


・2でぶっ飛んだ。元々スーパーヒーローたちは(アイアンマンを除いて)NOVAでいうところの外界値が1しかないような連中である。アベンジャーズにおいて彼らを組織としてバックアップし、活躍をお膳立てしていた「SHIELDS」がなんと「最初っからヒドラに乗っ取られてましたテヘペロ」というとんでもないオチ。


・最初に思い出したのはフルメタルパニックの「アマルガムミスリル」の関係なんだけど、もっとわかりやすく言えばこれって「科学特捜隊やウルトラ警備隊を作ったのはメフィラス星人で、目的は地球征服でした」みたいなもんだよな……。


アベンジャーズであれだけ派手に登場したヘリキャリアも「悪の手先の道具だからぶっ壊すわー」うわぁい(笑)。


・ウルトロンのロキの杖もそうだけど、なんで彼らは敵の作ったものを自分たちのプロジェクトの最重要ポイントにホイホイ組み込んじゃうんだ(笑)。アーニム・ゾラはオッペンハイマーとかアインシュタインをモチーフにしてるんかな。一緒にされたら彼らも怒るだろうけど……。


・戦略や政略を語るなら「キャプテンアメリカ2」の時点でヒーローたちは「完全敗北」しており、それ以上語る余地などない。アベンジャーズ2が「SHIELDSからのヒドラの排除」だとか「SHIELDSの再組織」を目的にしていない以上、ヒーローたちのやってることは大局的な観点から見れば所詮「敗戦処理」に過ぎない。マーベルシリーズを欠かさず見ていると称しながらそのことに気づかなかったのであれば、申し訳ないが映画評論家としての才能はないだろう。


・しかしこれ、キャプテンアメリカ2を見てないとシリーズの辻褄が合わなくなるな。私がアベンジャーズ2で感じた違和感の正体もこれだった。そして、これの続編「キャプテンアメリカ3」が「シビルウォー」を扱うなら、2にもましてシリーズ中の重要作品になってしまうだろう。アベンジャーズアベンジャーズだけで内容が完結するようにしてほしかった、というのが本音だ。