変わってないなー

別に衰退してないのに多くの人が「現代のSFは衰退した」と思う理由…SF作家、山本弘氏のツイートまとめ


 コメント欄にTRPG冬の時代のことを指して言ってるっぽい人がいるけど、一応指摘しておく。TRPG冬の時代は完全に一方的なメーカー側の都合、つまり供給側の問題だ。それに対してSFの問題は受け取るファンの側、つまり需要側の問題で、全く別の話だ。少なくとも、TRPGファンが特定のタイトルについて「こんなものTRPGではない」と主張するのは聞いたことがない。


 もっとも、この人の「衰退してないのに衰退したと主張する人がいる」っていう当事者としての危機感がまるでない論法は、TRPGの時に彼自身が所属していたSNEが言ってたことと全く同じで笑ってしまった。



 それが衰退ってことなんじゃないのか。SFという言葉の定義を広げて、今流行しているものを「あれもこれもSFだ、だからSFは衰退していない」って主張するのは勝手だけど、現状が変わるわけではない。「TRPGは円熟の時代に入った」と嘯きながら新作の発売予定を全て白紙にする姿勢から何も成長していない。
 かつて様々なSF作品で描かれた未来像や科学技術、知識の数々が現実に追いつかれ、あるいは覆されてしまった。そして、それらに代わるSFムーブメントは出てきておらず、「新しいSFの形」も見えず、かつてのように未来を描く作品もなくなってしまった。それを衰退と呼ばず、何と呼ぶ?