ベネ(良し)


 表題作の懺悔室の話は、確か「死刑執行中脱獄進行中」でも読んだ気がする。
 私としては、トニオさんが再登場してくれたのが嬉しかった。彼と彼のスタンドの存在が結構好きなので。戦闘に使われるものがほとんどのスタンドの中にあって、彼のスタンド「パール・ジャム」をめぐるエピソードには、杜王町を舞台にした第4部ならではの面白さがあった。
 ともあれ、相変わらず荒木さんは勢いで話を読ませるタイプっていうか、前の伏線忘れてるっていうか、六壁坂の話でいえば「女の記憶を読んだはずなのに娘の正体は書いてなかったのか?」とか、密漁海岸だと「タコに書き込めるなら直接アワビに『放せ』と書き込めばいいんじゃ」とか、特に気になるほどではないけど細かいツッコミどころはある。
 そもそもヘヴンズドアーは波長が合う相手(露伴の絵の良さがわかる相手)にしか効かないはずだったのが、いつの間にかタコだの妖怪(?)だのにまでスタンドパワーが使えるようになってたし。あ、でも第4部でも「アクトンベビー」に使ってたか……。
 地味に「レッド・ホット・チリ・ペッパー」が普通に外を歩いていたのにもクスリときた。5億円相当の金品を窃盗した音石がそんなに簡単に出所しちゃっていいのだろうか(笑)。

 

最後の勇姿


『アリアンロッド×アルシャード コラボ・リプレイ アルディオン・ナイトメア』の感想。F.E.A.R.創立20周年記念コラボ・リプレイ!


 昨日も取り上げたけど読了したのでもう一度。

 まさか、音羽南海子とウィリアム・多聞の最後の姿を、NOVAではなくアリアンロッドで見送ることになるとは夢にも思わなかった。ラストショットが弘司さんのイラストでもなくしのとうこさんのイラストでもなく、佐々木あかねさんのイラストだというのも数奇な運命を感じる。
 NOVA・Xの基本ルールではその後の去就が描かれていなかったけど、このリプレイを読む限り暗殺などではなく、普通に引退、ということらしい。穏やかな日常を過ごす南海子とかちょっと想像つかないけれども。
 何気にウィリアム・多聞も死んだとは明記されておらず(わざわざ「死んだかどうか書かれない、消息不明」と断られている)、彼の死にも何か秘密が秘められていそうだ。

 久しぶりに「夢幻のきらめき」リプレイの名前を目にして思わずいろいろ検索してしまい、ほろ苦い気分になったので今回はこの辺りで散漫に終。