映画鑑賞後に買って帰り、一読。これは当たりだった。映画のガイドブックで買って当たりと思ったのはパトレイバー2以来かな。
特に前半のストーリー解説のト書きで、疑問(というか「あ、やっぱりこれ意図的にやってたんだ」という感想)がほとんど解消した。ただ、これ二回目を見る前に読んでおくべきだったなぁ…。
・キョンの携帯に「佐々木」の名前があったのには気付かなかった!(佐々木は分裂で登場する「もう一人のハルヒ」。国木田がいう「中学生時代にキョンの仲良くしていたちょっと変わった子」)
・ラスト近くで長門が空に向かって手のひらを広げるシーンが第一期オープニングのカットインなのには気付いたけど、文芸部で机の上から落ちる本のシーンまでそうだとは…。
・大人みくるの呟きの正体は不明のまま。
・病院屋上のシーンの「ゆき」のイントネーションはやっぱりわざとか!
・エピローグのシーンは「消失終了後」だそうだ。予想が外れたなぁ(私はあれは消失が始まる前、バグのトリガーの一つかと思っていた)。ちなみに長門の読んでいる本のタイトルは「たった一つの冴えたやり方」。口元を隠しているのは「笑っているのか無表情なのかを隠すため」。
・「最初はテレビシリーズの構想だった消失」ですよねー^^
・桑谷さん、そりゃリテイク出されまくるはずだわ…スタッフ朝倉さん好きすぎでしょうjk(一番打ち合わせしたのが朝倉だったそうで)。
・私は「朝倉は異常動作したからキョンを殺そうとした」(改変前の長門にとっても想定外の行動)のだと思っていたけど、スタッフの中には「もしキョンが手に入らなかったら殺してしまえという長門の感情の現れ」という解釈の人が結構多かったらしい。確かにそういう可能性もある…のか?
・長門はたぶん同性から見るとずるく見えて嫌われるキャラだろうな、とは思っていたが、それよりむしろ朝倉や古泉への同情意見が多かったのが意外。
・平野さんが朝倉のことを「男性にはわからないかもしれないが、女性の怖さが些細な会話で表現されているキャラ」だと言っていて、確かに説得力があ(以下自粛)。
・「朝倉は、より確実にキョンを殺るため、一度刺したナイフを一回転させて抜いている」こええええええ! しかもあれ背中から腎臓か肝臓をぶち抜いてる位置だぞ。体当たりの仕方もプロとしか思えない。
・病院の屋上のシーンでキョンがしゃがみこんで長門の手を取るシーン。スタッフによれば「それをされると怒れなくなるから、キョンはずるい、と思った」。
その発想はなかった。「どうして私を選んでくれなかったの?」ってことか。しかし再改変後の長門は絶対口にはしない台詞だろうなぁ…。
・声優さんの多くが「印象に残ったキャラは朝倉」「アフレコの思い出は杉田さんが大変そうでした」と言ってるのに…↓
・杉田さんのインタビューはなめとんのかw きっと、シャイで自分の苦労話とか語らない人なんだろうな。ラジオでは結構面白い人なんだけど。しかし、一人で7分間喋りっぱなしのシーンとか凄いよ。さすがとしか言えない。
・ロケハンの記録があって、位置関係についてはかなり疑問が解けた部分があるけど、結局キョンの家の位置が分かるわけではないので全部が氷解、とはいかないなぁ。最寄の駅まで自転車→電車→駅から歩き、なんだろうという気がする。
・クラスメイトの設定がすごい。こりゃあ、教室のシーンの一カットで段ボール一箱作画したと言われても納得だ…。凛子のそっくりさんは「佐伯さん」だった。
今まで散々書いておいてなんだけど、今回の映画で一番心にきた台詞はキョンの台詞でも長門の台詞でもなかった。それは大人みくるが三年前の七夕の日にキョンに語った台詞。
「きっと、いつかあなたもこの高校生活を懐かしく思う日が来ます」
「終わってしまえば、何もかもあっという間だった。夢のように過ぎてしまった。そんな風に思うときが…」