昨日の続き

 昨日の「照英inヴァナ」のエントリについてちょっと補足したい。

 私は当該エントリをあまり否定的に書かなかったけれど、ヴァナでいろいろな人が「なんでこんなイベントをやるのかわからない」と言っていた。
 この間紹介したヴァナTVもそうなのだが、私は割と肯定的に捉えている。なぜなら「まだプレイしていない人にFF11を紹介する、あるいは接点を作る」という、新規ユーザー獲得に向けた意欲が感じられるからだ。
 ヴァナTVの方は、例えばまどかマギカのQBで加藤恵美里さんを知った人が「加藤さんがずっとプレイしてるゲームを紹介してるのか。やってみようかな」と考える可能性があるし、「照英が○○しながら○○してる画像ください」にしても未プレイのネットユーザーに訴求しようという意図はわからなくもない。
 もちろん、今プレイしているプレイヤーたちにとってみれば「そんなことよりゲーム自体のバランス調整とかストーリーの追加に力を入れてくれよ」と思うだろうし、私もそれ自体は希望しているのだが、そこに力を入れても新規ユーザーの獲得には直接繋がらないというのが問題だ(既存ユーザーの離脱を食い止めることはできるが)。
 やり方が合っているか間違っているかはともかくとして、サービス開始からもうこれだけの期間が経っているMMORPGで、まだ新規プレイヤーを取り込もうという姿勢そのものは評価できる。

 とまあこれだけではなんなので、私なりの期待を込めた希望でも述べておきたい。

 新規ユーザーを増やすのが目的なら、プレイ日記を書籍として出版するのはどうだろうか。以前、永田泰大さんの書いたヴァナディール滞在記という本が非常に面白かった。



 永田さん独特の暖かさが文章の端々から滲み出る、優しいプレイ日記である。今のヴァナの現状で同じものを書けと言われても非常に辛いだろうが、実際にFF11を楽しんでいるユーザーのプレイ日記は最初の一歩を踏み出すきっかけになり得る。執筆者は別に有名な人でなくても、新規ユーザーでなくても構わないのだが、文才はある人がいい。

 もう一つ、昔エンターブレインから出版されていて、今実質休刊状態にあるアンソロジーコミックを復刊させてほしい。折角出版社を持っているのだし、どうせならスクエニ出版からでも。



 私の周りなので広い範囲とは言えないけれど「アンソロジーコミックを読んだら面白そうだったからFF11を始めた」という人は何人もいるし、逆に既存ユーザーの中でもアンソロジーコミックを楽しみにしている人たちが結構いた。エンターブレインで休刊になったのはコミックの売り上げが減ったからかもしれない。でもスクエニから出版するのであれば、売り上げだけでは商売にならなくても契約者が増やせれば採算が取れるのではないだろうか。

 あとはもう技術的なハードルの話になるけれど、前にも書いたとおりPS3版、あるいはVitaでも構わないのでコンシューマベースのゲーム機、非PCでFF11を発売するべきだと思う。現行ハードでFF11がプレイできるのがXBOX360のみ、しかもバグだらけときたら、新規ユーザーもやる気をそがれることこの上ないだろうから。

 スクウェアエニックスは、巻き返しに力を入れているFF14と、ここでベータテストがスタートするドラクエ10と、MMORPGだけで3つのタイトルを抱えている。一番古くからあるサービスであるFF11については手を抜こうとなっても不思議ではない。そのFF11で新規層を取り込もうとしているところは非常に素晴らしいと思うので、あとはよりよい手段を模索していってくれると嬉しいのだが。