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キーボード操作も怪しい「若者のPCスキル不足」が話題に


 意図的に誤読させるように書いた記者がどうなのよという話だけど、本来「若者がキーボードを使えない」という話は、ジェネレーションギャップとは別次元の話である。PCが旧、スマホが新という違いではなくて、コンテンツを作るのがPCで、受け取るのがスマホという違いだ。実際には「昔の若者」だって、プライベートでキーボードを叩きまくるなんて一部のギークや物書きなど「情報を発信する物好き」しかいなかった。ただ、情報を受け取るにはPCを使うしかなかったから、消費する側の人間もPCを持っていたというだけの話である。
 さらに言うなら、フリック入力はサイズ的にキーボードを搭載できないスマホ用に開発された「キーボードの代替品」であって、キーボードの進化系として開発されたわけではない。
 そもそも、フリック入力をこれだけ世界に広めたアップルの技術者だって、開発にはフリック入力ではなくキーボードを使い、最新型のiMacProにもキーボードを採用している時点で、キーボード入力を古い・新しいで論じることがナンセンスなのは明白だ。
 キーボード入力はPCよりも前、ワープロよりもさらに前、タイプライターの時代から人類とともにある100年選手である。これを置き換え得る最新技術はフリック入力というより、音声入力の方だ。そしてスマホの音声入力は、あくまでも元々のスマホの使用用途を超えるものにはなり得ていない──少なくとも、今のところは。