Apple「iOS 5.0」〜PCレスで完全独立、そして強力なiCloud!
これまでPCとの接続が必須だったiPhoneが、PCがなくても単独で動作できるようになったのは非常に喜ばしい。ソリッドオーディオにしても何にしても、PCに接続しなくても独立して動作できるというのはとても重要な要素だと私は思う。
ところで、ここでauからiPhoneが発売されることもあり、複数の友人から「iPhoneを買わないのか?」と聞かれた。褒めておいてなんだけど、今のところ私はiPhoneを買う予定はない。
私がiPhoneを買わない理由は一つ。「選ぶ自由がないから」だ。キャリアではなくて、ハードウェアを。
今世間はジョブス追悼一色なので批判的なことを書くと反感を買うかもしれないが──ジョブスは天才だった。天才であるがゆえに「唯一の正解」以外は認めなかった。iPhoneは今のデザインで最適化された端末であり、ユーザーが「一回り小さいiPhoneが欲しいな」と思っても「ハードウェアキーボード式のiPhoneが欲しいな」と思っても選ぶことができない。*1
これはもう、ジョブス一人の性格だけではなくアップルという会社全体の傾向なのかもしれない*2。マイクロソフトはOSで業界を席捲したが、ハードウェアを単一のマシンで統一しようとはしなかった。Windowsは実に様々なメーカーのマシンで動作する。
アップルは違う。MacOSにしてもiOSにしても、アップルの作ったハードウェアでしか動かない。それはニッチなハードウェアを好む私にとっては、非常に困ることなのだ。
その点、AndroidはWindowsに近く、OSとしてシェアを増してもハードウェアのバリエーションが増えこそすれ減ることがないのは好感が持てる。
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この記事の内容が正しいかどうかはともかくとして*3、ここでジョブスが言っていることは、作家の森氏の言っていることに通じる。ユーザーの予想の延長線上にある製品なんて、所詮大したことはない。ユーザーがあっと驚くような製品こそ大ヒット作品になり得るんだろう。
しかし、である。あっと驚くような製品であっても、選ぶのはあくまでも「私」でありたい。「選ぶ」のであって「選ばされる」のは不本意でしかない。
auがiPhoneを販売し、SBと切磋琢磨するのは構わない。むしろ理想的だ。しかし、その条件としてあれだけ推していたはずのAndroidを引っ込めろとアップルから言われたのだとしたら──そのせいで公式サイトを自ら消し去る羽目になったのだとしたら、これはとても望ましい状況とは言えない。選択肢が減っていくだけだからだ*4。
その意味では、Docomoがアップルに他社と同じ条件をつけるのは当たり前のことだと思う。
アイフォーンをラインアップの一つとして入れる分には、やぶさかではないんですが、基本的に主軸はアンドロイドだと思っているんです。
ただ、Docomoの推しているギャラクシーは訴訟リスクを抱える端末なので、できれば国内メーカー製のNやPやアクオスフォン、エクスペリア辺りをもっとプッシュしてくれるといいのだけれど。その辺の傾向は、今の社長が交代しない限り変わらないのだろうか?
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というわけで、ようやくDocomoからハードウェアキーつきのアクオススライダーが発売されたので、これでやっとスマートフォンが選択肢に入ってきたという感じ。色が2色しかないのは気になるけど、ホワイトの方なら悪くなさそげだ。
あとは、折り畳み式スマートフォンの「AQUOS PHONE THE HYBRID」のDocomo版が出てくれるといいんだけどな。