世界水準を超えたダンス


 天龍田だけかと思ったら……(笑)。
 ゲーム本編の方はついに開発資材が文字通り0になったよ! ビスマルクまだ出ねえ!

そして艦これTRPGの話


 ようやく読む時間ができたので目を通したのだが……うーん。
 冒険企画局らしく手堅くまとまってるし、ゲームとしての出来はいいと思う。ただ、これはTRPG版のデザイナーには全く責任がない話なんだけど、全然“シナリオが思いつかない”。
 理由は単純で、敵である「深海棲艦」が意思疎通不可能な存在で、設定もよくわからない存在だから。13章のシナリオ作成の説明には「敵の悪事を阻止する」とか「敵の事情を説明するシーン」とかいう記述があるんだけど、深海棲艦には「事情」があるのか? 「悪事」を働くのか? という疑問が湧く。
 それでもTRPG版のスタッフは頑張っていて、私にとっては初耳の設定がいくつも明かされてはいる(もしかしたら既出の設定なのかも知れないが)。例えば「深海棲艦が数十年前に現れたこと」「世界の海は深海棲艦のせいでほとんど行き来できなくなっていること」「深海棲艦は陸を海に変え、自分たちの生息域を拡大するのが目的であること」などなど。
 ただ、例えば深海棲艦が人間に化けて鎮守府に現れていいものなのか? とか、そもそも深海棲艦は日頃鎮守府陥落のために陰謀を巡らせているものなのか? とかがよくわからない。サンプルシナリオを読んでもリプレイを読んでも、前半の艦娘同士のやり取りと後半の深海棲艦の襲撃はそれぞれ独立しているように見えるし……。

 よく似た構図のゲームにエンゼルギアがあるんだけど、こちらは設定についてごく一部(「天使」の設定)を除きかなりの記述があるので、例えば敵としてシュネルギアを出したり、敵国である合州国のスパイを出したりというのもイメージできる。しかし、艦これTRPGで「隣の鎮守府は敵のスパイだった、艦娘同士でガチの殺し合いをする」なんてシナリオを組んだらプレイヤーに怒られそうだしなぁ……。

 ただ逆にいえば、冒険企画局の他のゲーム等と同じく、シナリオをほとんど作らないでセッションに臨んでも、イベント回してるだけで結構楽しめそうだ。ボードゲーム感覚で遊ぶのが正解なのかも。