懐かしい感覚


 そうそう、ダブルハンドアウト採用すると「一人一人個別オープニング」とか「RLから秘密のメモを渡される」とかになるんだよな〜。SSSのダブルハンドアウトシナリオでも同じことになった記憶が(笑)。
 昔はサイパン系TRPGといえばこんなのばっかりで、いわば先祖返りな訳だけど(他のプレイヤーとコンフリクト、とかさらっと書いてある)、かつてのような「サツバツ!」になってないのは丹藤さんの力量だろう。まぁ、普通に考えればペルソナハンドアウトとキーハンドアウトがまったく同じものなら二つ渡す意味はないわけで、どんでん返しを「ハンドアウト枚数分」仕込まないといけなくなるからRLも負担だし、プレイヤーもシナリオの目的以外に他のプレイヤーの動向にも普段より気を配らないといけなくなる。仕込んだ分の面白さはあるが、どんでん返しの仕込み方によっては事故もあり得なくはない。
 リプレイでは「一見敵対的と見せて実は目的の方向性が同じ」というのが基本ラインになってるけど、匙加減を間違えると「協力関係と見せかけて相手を裏切る」とか「最初の敵対的関係から、真意を明かすタイミングを計り間違えて、そのままなし崩し」とか十分起こり得る。NOVAは「神業」という絶対的存在があるので、一旦そうなると取り返しがつかなくなることもある。


 なので、執筆者である藤井さんは、プレイヤーの視点から見て凄く気を使ってるのがはっきりわかるように書いている。「ダブルハンドアウトは緊張する」とか「食事も喉を通らない」なんて書かれているのも「ダブルハンドアウトは面白いけれど、それだけリスクもある遊び方なのだ」と提示したいためだろう。
 個人的には、アルシャードガイアであの鈴吹社長ときくたけさんと遠藤さんと井上さん相手にGMでギャルゲーシナリオこなした経験のある藤井さんが、食事も喉を通らないなんて生半可な事態じゃ起こらない気もしないでもないが(笑)。