やはりCはカオス枠


 よく考えたら、今回アイドル52人いるから、プロデューサー104人っていっても一人2回しか回ってこないんだよな。
 ……2回中1回が野球だったら担当P的にはどうなんだろう(笑)。

これは力作だけど


 これは凄い雰囲気もいい力作なんだけど……消されるだろうなぁ……。

懐かしき軌道


 「エンディングでフェスラー家に行きました、ハッピーエンド」って言われると、トータルエクリプスの悪夢が蘇るんだが……(笑)。

 何の話かというと、かつてトーキョーNOVA・Rのサプリメント「トータルエクリプス」に掲載されたリプレイの話である。
 シナリオヒロインのケリー・リドリー・ウォナールが「NOVA軍に狙われていたけど、エンディングで軌道の大富豪、フェスラー家に身を寄せて安全になりました。めでたしめでたし」というシナリオだったのだが、後日「実はフェスラー家はテロ組織、真教浄化派“氷の静謐”のパトロンだった」という事実が明かされる。ケリーは公式シナリオで「“氷の静謐”の冷酷で強大なテロリスト」としてキャストたちの敵となり、プレイヤーたちを愕然とさせたことがあるのだ。
 まさか……ねぇ(笑)。

 あと、読んでいてうーんと思ったのが、今回のPC1は記憶喪失で一般人になっているキャストだったんだけど、筆者が「一般人を装っているだけなのでスタイル“コモン”ではなくて“カゲ”」と書いていたところ。
 PC1が無面目を持っているカゲなのは別に構わないが、「一般人を装っているのはコモンではない」と言われてしまうと、ペルソナがコモンでキーがカブトワリのキャストとか、どう演じていいのかよくわからなくなってくる。キーがコモンだというなら心底一般人なのだろうけど、シャドウやペルソナがコモンの場合は?
 「一般人を装っているのはカゲでもコモンでもいいけど、今回のPC1はカゲ」という方がすっきりするような気がする。一般人のフリをしてるからといって、カゲ(スパイ)とは限らないし。そもそも、このリプレイがゲーマーズフィールド別冊に掲載されたのは2017年4月、コモンが掲載されたオルタナティブサイトの発売は2017年9月だから、リプレイの時点ではコモンというスタイル自体がまだ存在してなかったんだよな。

二つのハンドアウト

 しかし、ダブルハンドアウトはやっぱり面白い。自分でセッションした時も、2つ目のハンドアウトを明かした時のプレイヤーの反応が非常に面白かった。「あー、はいはい、そういうことだったのね」と1つ目のハンドアウトの謎が解けて納得するプレイヤー、爆笑するプレイヤー、頭を抱えるプレイヤー、色々なプレイヤーがいた。
 ハンドアウトの作成のコツとして「キャストの心情を描写しない」というのを前に書いたことがあるけど、ダブルハンドアウトはさらに運用が難しい。何十回もやったわけではないが、私なりに感じたコツのようなものがある。

 それは「二つ目のハンドアウトを早めに公開する」というもの。二つ目のハンドアウトの公開には「特定の情報項目が開示されたタイミング」などの公開条件を設定するが、条件を厳しくしすぎて公開するタイミングがあんまり遅くなると、プレイヤーとしては「今更こんなこと言われても!」という気分になることがある。二つ目のハンドアウトの公開まで、プレイヤーは一つ目のハンドアウトに基づいてロールプレイをしているからだ。例えば、一つ目が標的を狙う暗殺者というハンドアウトで、二つ目が実は暗殺者ではなく護衛だったというハンドアウトだったとしたら、それを標的を撃った後に渡されても途方に暮れるだろう。
 また、同じことはプレイヤーにも言える。二つ目のハンドアウトは秘密情報、つまり当該プレイヤーのみに公開されることが多いと思うが、そこで得た情報を自分だけで握り込みすぎると、他のプレイヤーが動けなくなったり、セッションがにっちもさっちも行かなくなったりする。
 特に危険なのが、1枚目のハンドアウトが他のキャストとコンフリクトする内容を示唆しており、2枚目のハンドアウトで他のキャストと協力して達成する真の目的が明かされるというパターン。この状況で情報を独占してしまうと、開示済の情報に基づいて他のキャストは敵対的行動を取らなければならない。独占している情報が他のキャストの協力関係の鍵を握る情報だったりすればなおさらである。

 では、ダブルハンドアウトが、昔のギスギスしていた某サイバーパンクRPGのセッションなどとどこが違うかというと「過程が可視化される」という点である。昔の悪いサイバーパンクでは、コンフリクトの挙句セッションが崩壊しても、原因がどこにあるか明確にならず、最後には自称ベテランが初心者に「君がサイバーパンクのセオリーを知らないから」などと説教して終わるなどという悲劇がしばしば起きた。
 しかしダブルハンドアウトでは全てが明示されている。例えば、二つ目のハンドアウトが提示されてなおキャスト同士の立場がコンフリクトしている場合、それはルーラーの設定が悪いということになるし、逆に二つ目のハンドアウトではコンフリクトが解消されているにも関わらず、その情報が共有されずにセッションが対立したまま終わったのであれば、それは先程述べたとおり、情報を握りこんだプレイヤーが原因だ。もちろん、ベテランが新人のせいにすることもできない。

 ダブルハンドアウトは、かつてのようなキャスト同士が緊張感のある関係で始まるセッションを、それも様々な失敗を踏まえて改善された形で導入するためのルールだ。難しくはあるが、やってみると冒頭に書いたような面白さがある。万人にお勧めするわけではないけれど、気心の知れた相手とであれば、普段と違ったセッション体験ができるのではないだろうか。