ふーん

オールドゲーマーの必読書。『セガ vs. 任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争』3つの魅力

そのような逆境から、素晴らしいスタッフを集めて隙間を突く広告戦術を展開し、任天堂のやり方に不満を持つEAを口説き落とし、ついには市場の過半数を握る物語が上巻で描かれる。

本書において、日本のセガの事情は説明されない。一方的に「SOAの成功を妨げる会社」として描かれるので、その分は差し引かないといけないだろうが、それでも私は読後にやるせない気持ちになった。「海外では勝っていた」などと言ったことがあるセガファンは、その内幕を知るべきだろう。


 なんか、日本のセガが一方的に悪役として書かれてるみたいだけど「SOAで日本のセガと揉めてEAに移った」って、私が真っ先に思い浮かべるのがこの人だ。


なぜかつてピーター・ムーア氏はセガの中 裕司氏に「失せろ!」と言ったのか


 この人への私の評価は「EAを札束漬けにした人」なんだけど、そんな人材を擁してでも、なおセガに勝ってほしかったって思う人も、中にはいるんだろう。


 前にも書いたとおり、私は「アップル薄氷の500日」を読んで以来、ジョブスを天才とは認めても、そのやり方については肯定的に見れない人間だ。同様に(他のサイトであらすじや試し読みなどを見る限り)、カリンスキー氏の「辣腕かつ破壊的」な手法に感情移入して読むのは不可能だと思う。マリオとソニックで比較広告打つとか、感心するというより「そこまでするのか……」と引いてしまう。なぜならそれは、ゲームの面白さには資していないから。少なくとも私は、ゲームに興味はあっても、ゲームを金儲けの道具にする人には、全く興味が湧かない。