マジで露出高い


 前巻が去年の3月だから、1年ちょっとか……。
 後輩が推してたきんモザごちうさはチェックしなくなってしまったけど、これはそれよりずっと前から知ってた作品なので、今も単行本は欠かさず買っている。

 というのも、この作品、作者と関係者には申し訳ないが、私のなかでは不憫枠の作品だったりするのだ。

 前にもちょこっとずつ書いてるけど、私がこの作品を知ったのは秋葉原。それも正確に記憶を掘り起こすと、まだ同人誌を精力的に追いかけていた頃に、中央通り沿いの虎の穴の2階のコミックスフロアで、Aチャンネルが特集されていたのがきっかけだった。



 1巻の表紙が「目つきの鋭い女の子がバットを持って腰掛けている」ものだったため、初見は「キルミーベイベーのようなシュール系の暴力描写つき4コマか?」という印象だった。なので、最初のきっかけは「恐る恐る」だった気がする。
 で、読んでから自分の誤解と「あ、これフィギュアのフィーたんの人だ」と気づいて、それからハマった感じ。ちなみにフィギュアには全然興味がないのに、なぜフィギュアのフィーたんを知っていたかはよく覚えていない。TRPGとフィギュアを一緒に扱っている店で見かけていたからかもしれない。

 連載開始はけいおんより後だが、けいおんのアニメ化よりは前なので、*1アニメ版けいおんの大ヒット後に登場した後発作品ではなく、同時期の作品と言っていいと思う。それだけに、けいおんの大ヒットの陰に隠れてしまい(特にアニメ版)、さりとてその後のきらら作品のアニメ化の波に乗っているわけでもない。もう少し遅ければ、恐らくきんモザごちうさの先駆者だったと思うのだが(いや今でも先駆者なんだけど)、今一つ話題に出てこない。2期も劇場版もなかった。
 しかし、それではけいおんの代わりにアニメになっていたら、あそこまでヒットしていたかというと……うーん。つまらない、のではなく(つまらないならそもそも読んでない)、けいおんにおける軽音楽や、ゆるキャンにおける登山のような「何か」が、Aチャンネルにはない。なので、この作品はけいおんの同輩というより、どちらかといえばゆるゆりの同輩のような気がする。
 そのゆるゆりもアニメ3期と劇場版までは行ったわけで……。Aチャンネルがそこまで行かなかった理由は、これはもう運が悪かったとしか思えない。だからこそ私にとっては「不憫枠」の作品なのだ。好きな作品なだけに残念なのだけれども。
 少なくとも、Aチャンネルはけいおんと同時期から始まり、今までずっと連載を継続している。それこそアニメが終了した後もずっとだ。その1点だけでも高く評価されるべきだと思う。

大人組の恋

 で、そのAチャンネルは、ごちうさのように先行作品を研究して徹底的に毒抜きした作品とは違い、棘をそのままに持っている。連載初期はトオルの暴力がそれに該当したが、今はそれは鳴りを潜め、代わりに出てきたのが「先生の恋愛話」だ。今巻ではなんと2話丸々教師同士のデートのエピソードである。
 Aチャンネルの男性キャラ「佐藤先生」は、連載当初から登場する、作中ほぼ唯一の男性キャラ(ナギの父親や兄、るんの兄は存在は語られるが「顔」を描写されたことはない)。そういう意味ではのんのんびよりの卓と立ち位置は似ているが、個性が強い上に喋り捲る点はかなり違っている(笑)。
 恐らく、メインキャラの恋愛エピソードは意図的に避けられているのだと思うが、それだけにAチャンネルという作品全体を見渡して「恋愛」らしきものをしているのがこの二人しかいないので、非常に印象に残る。

 あとは、トオルが進路を気にしだしたりするあたりも、先への展開の布石なのだろうか。ただ、ユー子やナギはともかく、るんが受験勉強するとは到底思えないのだが(笑)。

露出度の秘密

 長くなってしまったが、最後に一つ。
 後書きで「ユー子の星4の進化前から進化後で露出度上げたのに、星5でさらに露出度あげたら全裸になってしまう→進化=露出じゃないと最近気付いた」とあって、ソシャゲあるあるだわーと笑った後、ふと気付いてきららファンタジアの攻略ページを見たら……。
 ユー子の星5の進化後、めちゃめちゃ露出してた。ってかこれ、サンタなの帽子だけだ(笑)。