崩壊の序曲

 ニコマスの有名Pが次々と休止や引退を表明している……。動画を全削除している人もいる。


 ゲーム屋というのは夢を売る商売だ。そうでなきゃ、冷静になって考えればコストパフォーマンスの悪すぎるDLCにあれだけお金を落としたりはしない。竜宮小町に納得できない人、ジュピターの方が許せない人、今回の騒動に対する意見は色々あるだろうけど、客の頭に冷水を浴びせて我に返らせたら、少なくともDLC商法はもうできない。
 夢を売る商売が「現実」を見せてしまったら、そこでお祭りはおしまいだ。


 ニコマスのPたちは、膨大な労力を動画作成のために使っている。無償でだ。本人は何の得もしないのに、ただ好きだからというだけでそうしてきた。
 そのニコマスPたちに向かって今回の展開をもって「ニコマスの意見を参考にしたらこういうなりました」と取られかねないコメントを投げたら、どういう反応が返ってくるかは明白だ。
 引退も休止も表明しておらずとも、夢から冷めてこのままフェードアウトしていくPはきっと他にもいる。たとえ完全版を出すとしても、一度冷めた夢に戻ることは難しい。


 一晩寝て冷静になろうとし、翌日のラジオでさらに追撃を受けた人もいるだろう。自分でも不思議なのだが、ぶるらじで杉田さんと今井さん、近藤さんやゲストの中村さんや諏訪部さんがやり取りしてるのはなんとも思わなかった私でも、あのアイステはないとしか言えない。いくらなんでもタイミングが悪すぎる。


 私は、SPの美希の騒動の時は「あり」だと思った。今回は「なし」だと思った。
 あの時反対しなかったのが今回の事態を招いたという人もいるが、どんな展開にしようとも反対するファンは必ずいる。問題はその数が「閾値」を越えるかどうかだ。それを越えた時、売り上げは加速的にダウンする。移植版海腹川背のように。果たして今回の騒動でどれだけの人間が去り、どれだけの人間が残るのか。私は少数派なのか、それとも多数派なのか。


 もしセングラ2が発表された時に今ぐらいネットが発達していたら、同じような状況になったんだろうか……?