二色のゲームブック

双葉文庫ゲームブックの思い出


 印象に残っているのはゼルダの冒険。リンクとゼルダが交代(昼と夜で強制的に交代させられる)で冒険していくシステムで、本自体が白いページと黒いページに分かれており、それぞれがゼルダ編とリンク編になっていたような記憶がある。今思えばあれは「レディホーク」のオマージュだったのかなという気がしないでもない。
 ファイティングファンタジーシリーズとかに比べると、ゲーム性が低い代わりにサイコロ何度も振らされたりシートとにらめっこしたりさせられないのが気楽でよかった。ゲームとして進化させようとすればするほど処理が面倒くさくなるというのは、ゲームブックとしてのジレンマだった。コンピュータRPGに取って代わられたっていう人もいるけど、「だんじょん商店会」みたいに純粋に選択肢だけがあって(それも何百もパラグラフがあるようなものでなく)ゲーム性がゼロの作品だったら今でも需要はあるんじゃないかなぁ。例えばライトノベルで「メインヒロインでなくサブヒロインとくっついた後の主人公のその後」を読みたい読者って結構いると思うんだけど。そういうのは全部「ビジュアルノベル」みたいなアドベンチャーゲームになってしまうんだろうか。